【ABC特集】全国で女性船員はわずか3%弱 神戸空港と関西空港を結ぶ高速船「ベイ・シャトル」の女性船長に密着 関空連絡橋にタンカーが衝突したあの時にも活躍
神戸空港と関西空港を結ぶ高速船「ベイ・シャトル」。多くの船が行き交う大阪湾の運航には、冷静な判断力と技術が必要です。この高速船を巧みな技術で操縦する、女性船長・吉田ルリ子さんに密着しました。
船長の朝は早い
吉田船長の朝は早く、出勤は午前5時です。向かったのは「神戸空港海上アクセスターミナル」。 (吉田さん)「きょうはここに停まってる船をいまから準備して動かします」 始発は、午前5時半。吉田さんが担当する船は、午前6時半に出港予定の第2便です。 空が明るくなってきた午前6時ごろ、吉田さんが舵を取る高速船「かぜ」は、お客さんを乗せる桟橋へ。ベイシャトルで船長をつとめるのは吉田さんを含め6人いますが、女性は吉田さん1人です。
吉田さんは桟橋につくと必ず、船をおりてロビーに向かいます。すでにたくさんのお客さんが出発を待っていました。 (吉田さん)「いつも出航前に来て、どのようなお客様がいるかなとか特別な荷物があるかなとか確認します」 (アナウンス)「神戸関空ベイ・シャトル、乗船を開始します」 (吉田さん)「いらっしゃいませ、お荷物どうぞ、スーツケースを荷物スペースに置いておきますー」 この便の乗客は42人。船長の吉田さん自らお客さんを案内し、荷物を預かります。
神戸空港から関空まで約30分の航海
(吉田さん)「スタンバイ完了了解。レーダー良し、航海灯よし、出港します」 午前6時半過ぎ、関西国際空港に向けて出発です。 (吉田さん)「停泊船と停泊船の間行きます」 神戸空港と関空を約30分で結ぶ高速船の「ベイ・シャトル」。大阪湾はプレジャーボートや漁船、フェリーなど多くの船が行き交うため、操縦には素早く的確な判断が求められます。 (吉田さん)「前方にいる船が漁船だったら網を引っ張っている可能性があるので、その分距離を開けたり、プレジャーボートでしたらどちらに走るかとか行動が読めないので、そういったところに気をつけて運航します」 午前7時すぎに関空に到着。と同時に、吉田さんは急いで客室へ。 (吉田さん)「忘れ物無いようお気をつけ下さい~いってらっしゃいませ~」