【ABC特集】全国で女性船員はわずか3%弱 神戸空港と関西空港を結ぶ高速船「ベイ・シャトル」の女性船長に密着 関空連絡橋にタンカーが衝突したあの時にも活躍
衝撃の出来事だった「タンカー連絡橋衝突」
それが2018年9月4日、関西に甚大な被害をもたらした台風21号。関西国際空港でも、連絡橋が通行止めになり、約5000人が取り残されました。 (吉田さん)「ベイシャトルが関西空港に残されたお客様を運んだんです」 吉田さんたちは徹夜で海水をかぶって壊れた機械を修理し船を整備。救助に備えました
台風が過ぎた翌朝、関空に到着した救助船を撮影した当時のニュース映像には、お客さんを誘導する吉田さんの姿が映っていました。予備の船も含め3隻で運航。関空に取り残された3000人以上を神戸へ運んだのです。 (吉田さん)「陸の道が閉ざされたとき船はこんなにも役に立つんだというのと、ベイシャトルが活躍できた、全員で活躍できたというのはとてもうれしかったです」 午後2時。4往復目の運航を終えた吉田さん。船を次の船長に引き継ぎ、この日の仕事が終わりました。
跡継ぎも着々と成長中!?
この日は車で三宮へ。帰省中の息子・翔悟さん(17)を迎えに行きます。翔悟さんも、千葉にある国立館山海上技術学校で、寮生活をしながら船員になる勉強をしています。翔悟さんはどうして船の学校に進学したのでしょうか? (翔悟さん)「小さい頃から母親の船に一緒に乗ってたりしたので、それにも憧れて行きたいなと思いました」 (吉田さん)「2才から職場に迎えに来てくれたりずっとしてたので、船見る期間は長かったかもしれないですね」
安心・安全、そして快適に。旅の第一歩を陰で支えるベイ・シャトルの船長、吉田ルリ子さん。吉田さんにとって船長とは? (吉田さん)「船に乗った瞬間から旅行が始まるのかなと思っていて。お客様の人生の大切なイベントの瞬間を運んでるというのはとても責任があって、そんな私の仕事は世間に誇れる仕事です」