0-3歳児の発達を育む、クリスマスギフトの選び方。
幼児に特大サイズのぬいぐるみや洋服を与えることでは、アインシュタインやキュリー夫人のような偉人に近づくことにはならないだろう。幼児の知的および運動学習をサポートする贈り物の選び方について、神経心理学者がヒントを教えてくれた。 【動画】0-3歳児の発達を育む、クリスマスギフトの選び方。 おしゃべりがままならず、歩くこともほとんどできない幼児にも、クリスマスの朝には山積みのプレゼント(たいていは、自分の背丈よりずっと大きい)が待っていることだろう。その中身は多くの場合、年齢や発達にはあまり適していないおもちゃだったりする。では、今年はどうすれば的外れな贈り物にならず、プレゼントの中身よりもパッケージに興味を持たれてしまうのを避けられるだろうか? 幼児の興味を引きつつ、言語能力を刺激し、さらには3歳になる前に歩くことを促すようなアイテムは、どのような基準で選ぶといいだろうか?
見るもの、触れるもの
0~5ヶ月の子どもは、まず視覚が育まれる。フランス国立科学研究センター(CNRS)の神経心理学者で研究責任者であるシルヴィ・ショクロン氏(1)は、視覚機能をサポートするものとして、3ヶ月までの子どもには白黒のコントラストが利いた物、たとえばカードゲームやベビーベッドガード、掛け布団、ぬいぐるみといったものを挙げ、その後の月齢では反対色やさまざまな模様のもの(水玉模様、ストライプなど)を与えるようアドバイスしている。一方で、パステルカラーは避ける方が無難だ。パステルカラーは親にはとても人気があるものの、「子どもにはあまり認識されない色です」とショクロン氏は断言する。 そして1歳までの乳児は、触覚も発達させる。神経心理学者によると、指や口を駆使するこの貴重な感覚は、周囲の世界を知り、認識するための羅針盤として機能するという。そして、触覚に刺激を与えるという意味で、幼児本は優れた学習ツールとなる。怪我をしないように大きく丸みを帯びたもの、そして絵が豊富でさまざまな肌触りのものを選ぶといいだろう。それも手触りの違いが大きければ大きいほど良いと、ショクロン氏は語る。「滑らかな質感の素材もあれば、傷やしわのある素材も望ましいです」 さらに幼児が1歳を迎える頃には、新しいスキルを習得することだろう。指を使って操作することを覚える重要な段階に入るのだ。その動作を通して、「子どもは自分が見ているものと、自分が作り出すものの間に関連性があることを発見するのです」と神経心理学者は説明する。そうして、幼児は自分の行動に意味があることを理解するのだ。そのためこの時期の子どもには、ゲームやおもちゃを与えて、音、イメージ、匂い、質感、といったものを覚えさせることに関心が集まる。たとえば、ベルの付いたガラガラや、ブロックを高く積み上げて倒すことなどがこれに該当する。