国際芸術祭「あいち2022」は来年7月から10月開催 企画概要発表
「あいちトリエンナーレ」を引き継いで2022年に愛知県で開催される国際芸術祭「あいち2022」の企画概要が30日に発表され、来年7月30日から10月10日までの73日間とする会期などが示された。片岡真実・芸術監督は名古屋市内で開いた会見で「コロナ以降の芸術祭のあり方を示す実験となる。まったく見たことのない組み合わせの国際展にしたい」などと述べた。 国際芸術祭「あいち2022」のテーマは「STILL ALIVE」 片岡芸術監督が発表
コロナ禍で地域別に「キュレトリアル・アドバイザー」
旧あいちトリエンナーレは2010年の初開催以来、都市や社会問題をテーマに国内外のアーティストが作品を展示。19年は企画展「表現の不自由展・その後」が物議を醸し、運営体制や名称を見直して再出発することになった。 「あいち2022」は名古屋市の愛知芸術文化センターをメイン会場に、県内の他会場も選定中。現代美術やパフォーミングアーツ、ラーニングのほか、オンラインでの映像配信やプログラムもこれまで以上に展開する予定だという。 コロナ禍でリサーチができないことから、世界各地域で作家の選定などをする「キュレトリアル・アドバイザー」を新たに置く。海外の美術館長やキュレーターを中心に9人で、日本人は美術家の島袋道浩氏が選ばれた。片岡芸術監督は「島袋氏はアーティストだが、幅広い視座を持っている。すでに良いアーティストの名前がいっぱい挙がっており、今から楽しみにしている」と話した。 チーフ・キュレーターは一昨年のあいちトリエンナーレに続き飯田志保子氏が務める。パフォーミングアーツキュレーターの相馬千秋氏、ラーニングキュレーターの会田大也氏も一昨年と同じ人選となったが、ラーニングにはアーティストの山本高之氏が加わる。 片岡芸術監督は「新年度になったらさっそくプレイベントを開きたい。予算が減る部分もあるかもしれないが、スケール感は例年通りにしたい」と述べた。 (関口威人/nameken)