「解散とか、イメージできなくて笑っちゃう」--ずーっと芸能界にすがりついてる感じ、原田泰造53歳の胸中 #なぜ話題
昭和生まれ、スポ根時代に青春を過ごした原田にとって、現代の価値観の変化はどう映っているのだろうか。 「これは、『おっパン』で演じて、またクドカンさんの『不適切』を見てても思うんだけど、よかった~、今の時代で、って。学校で先生から殴られるとか、普通だったじゃない。もう今はダメでしょ。犬の散歩したって、トイレをそのままにしていく人も多かった。きれいになったよね、街が。それから、たばこ。昭和って職員室も煙かったよね。自分も昔吸ってた頃は、たばこを吸いながら、次にたばこどこで吸おうかなって考えてた。無人島に行くなら何カートン持っていくとか、そんなことばっかり。今、吸っている人たちは、ちょっと不便なんだろうな、と思います」 今の時代でよかった。胸をなで下ろすようにそう言う原田。 昔のほうがよかった、と思うことはない? 「うん、一回もない。戻りたいと思うこともないし。だって、今のほうが全然いいもん。やりにくくなったこと……も、特にないかな。いや、たとえば、“巴投げ”やってた当時の僕が、今、急にこの時代に来たら、『え?』って思うのかもしれないけど、徐々に、同じようにみんなと一緒に年を重ねているわけだから、そりゃそうだよね、って。昔のほうがよかったなー、みたいなのは、ないかな」
今の若い子たちって、朝はちゃんと来るし、みんなすごい
時代の価値観とともに、芸能界も変革の時を迎えている。 コンプライアンスがますます重視される中で、芸能人として窮屈さを感じることは。 「おっかないな、とは思ってる(笑)。でもまあ、僕は性格的に、家で、自分の部屋の中でリラックスしてるのが好きだから、そういうタイプでよかったな、とは思ってる。この時代に芸能界にいるのはマッチしているのかも」 ドラマでは、生真面目なサラリーマンを演じている。主人公と重なる部分はある? 「年齢ぐらいかな。もう、全然違う。僕、家では本当にダラダラしてるから(笑)。誠さん(『おっパン』の役名)は、ちゃんとしてるなあ。言ってることが古い価値観だから、家族を傷つけたりもするけど、きちんと仕事行って、家族を大事にして。僕はもう、ずっと家にいて、自分の部屋からあまり出たくない。テレビ見て、配信作品を見て、漫画や小説読んで。もう超インドア。インドア中のインルーム中みたいな。そこから動かない。ドラマの撮影のときは早起きだけど、普段は超夜型です」 仕事の現場で若い役者たちと接して、ジェネレーションギャップは感じるのだろうか。 「向こうは感じてるかもですね。今の若い子たちって、朝はちゃんと来るし、セリフは全部入ってるし、監督がこうしてほしいと言えば、そうするし。だから、本当に、褒めてあげたい。僕は若い頃は、遅刻したり、カッコつけたりしてた。それを考えるとね、みんなすごいですよ。あのときの自分が今ここにいたら、すぐに振り落とされるんだろうな、と思う。だから今は、厳しいってことなのかもしれないね。あの子たちは勝ち抜いてきたんだな」