期待値が低かったバルサと高かったマドリーの明暗。後者に必要なのは…【現地発コラム】
巻き返しへのテコ入れとなる、とっておきの刺激剤
マドリーはここから巻き返しを期すにはあらゆる手段を尽くさなければならない。前述のバルサ戦とミラン戦は、疲労が混乱を招き惨敗を喫した。サッカーにおいて練習が教えてくれる大切なことの一つは、疲労はそれを上回る刺激によって克服することが可能ということだ。 つまりマドリーは刺激剤を探せばいい。ファンの支えやタイトルの獲得から、バロンドールなどの個人賞の受賞までいろいろある。あるいは期待に応えられないかもしれないという羞恥心、名誉を失うかもしれないという危機感も、肉体疲労やスタミナ切れ、その他あらゆるネガティブ感情に対抗する刺激剤として機能する。 そしてマドリーには巻き返しへのテコ入れとなる、とっておきの刺激剤がある。1902年のクラブ創設以来、錚々たる歴代選手の拠り所となってきた誇り高さを尊ぶ文化だ。 文●ホルヘ・バルダーノ 翻訳●下村正幸 【著者プロフィール】 ホルヘ・バルダーノ/1955年10月4日、アルゼンチンのロス・パレハス生まれ。現役時代はストライカーとして活躍し、73年にニューウェルズでプロデビューを飾ると、75年にアラベスへ移籍。79~84年までプレーしたサラゴサでの活躍が認められ、84年にはレアル・マドリーへ入団。87年に現役を引退するまでプレーし、ラ・リーガ制覇とUEFAカップ優勝を2度ずつ成し遂げた。75年にデビューを飾ったアルゼンチン代表では、2度のW杯(82年と86年)に出場し、86年のメキシコ大会では優勝に貢献。現役引退後は、テネリフェ、マドリー、バレンシアの監督を歴任。その後はマドリーのSDや副会長を務めた。現在は、『エル・パイス』紙でコラムを執筆しているほか、解説者としても人気を博している。 ※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙に掲載されたバルダーノ氏のコラムを翻訳配信しています。
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