衝撃!ビッグクラブの浦和レッズでさえ10億円の赤字…検討中の経営危機打開策とは?「役員報酬カット」「投げ銭」
J1の観客動員数1位を昨シーズンまで14シーズン連続、通算では19シーズンにわたって獲得してきた原動力が、Jクラブのなかで最多を数えるシーズンチケットの購入者数となる。例年通りに今シーズンの購入者も2万人ほどを数えた、と立花社長は感謝の思いを込めながら言う。 「無観客および制限つきの開催となり、シーズンチケットを購入されている方が100%見に来られないことがわかったので、それを踏まえて払い戻しのリリースを出させてもらいました」 シーズンが始まる前の段階で収入としてカウントできるシーズンチケットの代金を、専用の受け付けフォームへの申請を介して、9月ごろから払い戻しを開始していく。一部の購入者が払い戻しの辞退を申し入れている状況を受けて、レッズは「全額辞退」と「半額辞退」を受け付けることも決めた。 それでも入場料収入の大幅な減収は避けられない。事態が順調に推移すれば、政府が定める「イベント開催制限の段階的緩和の目安」に従って、8月1日からは収容人員の50%以下へと規制が緩和される青写真が描かれている。それでも、取り巻く状況は非常に厳しいと立花社長は言う。 「もちろん新型コロナウイルスの状況がよくなり、100%になることを願っていますけど、第二波、第三波の襲来といったところも考えなければいけない。その意味で昨年度は23億円だった入場料収入は、現時点では13億円ぐらいになりそうです。要は10億円ぐらいの減収を予想しています」 入場料収入の減額分がそのまま赤字額になる形だが、厳しいクラブ経営を余儀なくされるのはレッズだけにとどまらない。 再開目標を定めては、新型コロナウイルスの影響を受けて変更が繰り返されていた3月下旬の段階で、Jリーグ側はJクラブが被る減益を「各クラブの資金繰りや体力を見ながら計算するなかで、合計で10億円から15億円ぐらいになる可能性がある」と予測していた。