補強ド下手くそ!? アーセナル歴代大損移籍6選。高く買ったのに…。活躍できず安値で売却せざるを得なかったのは?
世界屈指のビッグクラブであるアーセナルは、過去に数多くの大物選手を獲得してきた。もちろんその中には大成し、チームに欠かせない選手たちもいるが、一方で期待に応えられず、獲得時を大きく下回る金額で売却せざるを得ない選手たちもいた。今回は、クラブ史に残る大損移籍6人をピックアップして紹介する。 【一覧】プレミアリーグ 2024/25夏の移籍情報 全20クラブ
FW:ニコラ・ペペ(コートジボワール代表)
生年月日:1995年5月29日 獲得額:8000万ユーロ(約128億円) 放出額:フリー 差額:約128億円 近年のアーセナルで最も「大損」となったのはニコラ・ペペを巡った移籍だろう。 このコートジボワール代表ウイング(WG)は2019年夏に当時のクラブ史上最高額である8000万ユーロ(約128億円)でアーセナルに加入。ペペは2018/19シーズンにリールにて、リーグ・アン38試合で22得点11アシストという圧巻の成績を残しており、ブカヨ・サカがブレイクする前のアーセナルに足りない前線のピースとして期待されていた。 結論から述べると、その期待を大きく裏切った。2年目の2020/21シーズンはプレミアリーグで10ゴールを決めたが、得点関与以外での貢献度が低く、本来サカを使いたい右WGにペペがいることで、クラブ期待の若手WGを他のポジションで起用せざるを得ない状況にあった。 覚悟を決めたミケル・アルテタ監督は続く2021/22シーズンからサカを右WGの一番手に抜擢し、ペペは控えに降格。再起をかけて期限付き移籍したニースでも結果を残すことができず、2023年夏に契約解除となってトラブゾンスポルへとフリーで移籍した。 獲得時と放出時の差額は8000万ユーロ(約128億円)であり、アーセナルからすると買いオペレーションだけでなく、売りオペレーションにも大失敗した最悪の大損移籍となった。
DF:シュコドラン・ムスタフィ(元ドイツ代表)
生年月日:1992年4月17日 獲得額:4100万ユーロ(約65.6億円) 放出額:フリー 差額:約65.6億円 シュコドラン・ムスタフィは2014年夏に行われたブラジルワールドカップ(W杯)で世界一のメンバーとなり、その直後に移籍したバレンシアでも大きく評価を高めていた。これに目を付けたアーセナルが2016年夏に4100万ユーロ(約65.6億円)の移籍金で獲得に成功している。 当時のアーセナルのセンターバック(CB)は選手層が薄い上に高齢化が進んでおり、ムスタフィは怪我のためにシーズンの大半を離脱していたペア・メルテザッカーの代わりにレギュラーに定着。準決勝と決勝は怪我のために出場できなかったが、1年目からFAカップのタイトルを獲得し、監督がウナイ・エメリに交代した後もクラブ記録となる公式戦22試合無敗を打ち立てる一員となった。 ところがムスタフィはいわゆる“古典的”なCBでエメリ、ミケル・アルテタという最終ラインからのビルドアップに重きを置く監督の下ではボール出しでのミスが目立つように。徐々に序列を下げると、アルテタ2季目の2020/21シーズンはほとんど出場機会を得ることができず、冬の移籍市場で契約解除の末にフリーでシャルケへと移籍した。 獲得時にバレンシアへ支払った4100万ユーロ(約65.6億円)の移籍金がそのまま放出時との差額となる格好となってしまった。