日本ハム・山本拓「技術練習1割、体力強化9割」で強靱ボディーつくる
日本ハムの山本拓実投手(24)が、8年目の来季へ強い肉体をつくり上げることを誓った。今季は序盤に体調不良に見舞われながらもキャリアハイの36試合に登板。救援ながらチーム5位の6勝をマークし、驚異的な勝ち運を誇った。このオフは新たにピラティスを導入するなど「技術練習1割、体力強化9割」の比重で1年間戦い抜くことができるボディーに仕上げる。 プロ7年目だった今季の山本拓はこれまでの経験値も相まって、フォームや不調時の修正方法など技術面では大きな手応えを得た。さらに成長を止めないために、導き出した自らの課題は「心技体」の「体」の強化だ。 「(トレーニングは)体が90%、技術が10%ぐらいのイメージ。体の不安がないからこそ技術でいろいろ悩みながらやれる。技術で悩めるように、体の貯金というか、土台をしっかりつくりたい」 中日からトレード加入2年目。体調不良で出遅れたが、自己最多の36試合に登板し、防御率1・82と安定した。さらに、ビハインドで登板する機会も多く、19年の3勝を大きく上回る自己最多6勝も挙げ、「勝利の女神」のような働きを見せた。 ただ、満足はしない。今度の野望は「1年間投げ続けること」。CS期間中は背中の張りを訴えて1試合しか登板できず「緊張して力んで投げたことで背中に負荷がきた。コントロールできていれば、関係なく投げられた」と振り返る。体を自由自在に使うため、このオフから導入した肉体強化の“秘策”がピラティスだ。 チームメートの田中正の勧めで、10月下旬から週1回のペースで札幌市内の施設で学び始めた。力を加減しながら、使う筋肉を意識するエクササイズなどに取り組んでおり「体の使い方がうまくなる感じはある。柔軟性を上げながら、体幹や他の部分をどう動かすかみたいな感じなので頭を使う」と四苦八苦。それでも、12月はほぼ毎日、ピラティスを行う考えで「トレーニングを続けて、来年は1年間しっかり投げ抜きたい」と山本拓。1メートル67と小柄だが、強くしなやかなボディーをつくる。(田中 健人)