自立した子に育てたいなら…子どものうちに身につけさせるべき「2つのマナー」
相手が遅刻してきたときは遅刻のデメリットを教えるチャンス
さらに、子どもと一緒に待ち合わせをしているときに、相手がルーズで遅刻してきたときは、あとからその人について話し合っていました(はっきり言えば悪口です)。 少し感じは悪いですが、自分が反対の立場になったら相手はどう感じるのか、まわりの人はどう感じるのかを客観的に理解させることができます。 そのうえで、自分がそうならないための方法も一緒に考えていました。
時間管理をとおして集中力も養う
わが家では、時間管理を通じて集中力の大切さも教えていました。 集中力がつけば、将来スポーツと勉強を両立させる、受験勉強で成果を挙げる、効率的に仕事を行うといったさまざまなことに役立ちます。さらに、時間管理ができる人は世界中どこに行っても信頼されますから、自己実現のチャンスも広がります。 具体的には、次の3つのルールを決めて、放課後の時間の使い方を子どもに考えさせることをしていました。 【1】宿題は必ず終わらせる 【2】「マスト時間」以外は自由 【3】就寝時間(21時)を守る 【2】の「マスト時間」とは、ご飯やお風呂、明日の準備など必ずやらなければいけないことをする時間です。 たとえば、低学年のころは、学校から帰宅した子どもを「早く遊びに行っておいで」と公園に送り出していました。特に、冬場はあっという間に暗くなってしまうので、学校が終わったらまず遊びに集中させ、遊びから帰ってから宿題などやるべきことを行うようにさせていたのです。 私は宿題を「逃げられないタスクを、限られた時間を効率的に使って達成し、成果を挙げるための練習」と考えており、子どもたちにもそう伝えていました。ですから、どんなに時間がなくても宿題をやらずに学校に行くことは許していませんでした。 そのうえで、就寝時間は健康に配慮して21時と決めて守らせていました。 そうなると、遊びから帰宅する17時ごろから21時までの間に、夕食、お風呂、歯磨き、着替え、明日の準備、宿題という6つのタスクをこなさなくてはなりません。 もちろん、夜の時間だってテレビを観たい、ゲームをしたいという気持ちもありますから、おのずと時間を逆算しながらタスクをこなす力と集中力が育まれます。 宿題や歯磨きなどやるべきことを効率的にこなせばこなすほど、テレビやゲームなどの娯楽の時間が増えますので、それを目標に集中しようとするのです。 高学年になると、帰宅後の習い事や好きなことに使う時間を増やしたかったようで、宿題は学校の休み時間に終わらせてから帰宅するようになりました。