「健康診断をまじめに受けている」「薬を5種類以上飲んでいる」「医者の言うことに、素直に従うほうだ」健康常識に縛られた優等生患者ほど「ヨボヨボ」に?! 死ぬ、生きるより「元気で楽しく」を目標とした一冊に注目[新書ベストセラー]
10月29日トーハンの週間ベストセラーが発表され、新書第1位は『加耶/任那―古代朝鮮に倭の拠点はあったか』が獲得した。 第2位は『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』。第3位は『ほんとうの日本経済 データが示す「これから起こること」』となった。 【チェックリスト】あなたは大丈夫?「医者にヨボヨボにされやすいのはこんな人」 4位以下で注目は5位に初登場の『医者にヨボヨボにされない47の心得 医療に賢くかかり、死ぬまで元気に生きる方法』。高齢者専門の精神科医・和田秀樹さんが、医者にヨボヨボにされない生き方、医者のかかり方を提言した一冊。和田さんは高齢者が健康願望から医者にかかりすぎ、優等生患者ほど多くの薬を飲まされ、逆にヨボヨボになってしまうと警鐘を鳴らす。同書には、従わないほうが良い従来の健康常識、薬のデメリットやすぐに逃げるべき医者、元気を底上げする健康術、高齢者が直面する心の問題への対処法などが掲載されており、和田さんは「死ぬ、生きるより、ヨボヨボにならないことを大切にする人にはお役に立てる」と同書に込めた思いを述べている。
1位『加耶/任那―古代朝鮮に倭の拠点はあったか』仁藤敦史[著](中央公論新社) 加耶/任那は3~6世紀に存在した朝鮮半島南部の小国群を指す。『日本書紀』は任那と記し、「任那日本府」の記述などから長く倭の拠点と認識されてきた。だが戦後、強く疑義が呈される。歴史教科書の記述は修正が続き、呼称も韓国における加耶へと変わる。他方で近年、半島南部で倭独自の前方後円墳の発掘が相次ぎ、倭人勢力説が台頭する。本書は、古代東アジア史の大きな争点である同地域の実態を実証研究から明らかにする。(中央公論新社ウェブサイトより)
2位『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』三宅香帆[著](集英社) 「大人になってから、読書を楽しめなくなった」「仕事に追われて、趣味が楽しめない」「疲れていると、スマホを見て時間をつぶしてしまう」……そのような悩みを抱えている人は少なくないのではないか。「仕事と趣味が両立できない」という苦しみは、いかにして生まれたのか。自らも兼業での執筆活動をおこなってきた著者が、労働と読書の歴史をひもとき、日本人の「仕事と読書」のあり方の変遷を辿る。そこから明らかになる、日本の労働の問題点とは? すべての本好き・趣味人に向けた渾身の作。(集英社ウェブサイトより)