中山秀征「4人の子にとって僕は、父というより気楽に付き合える友達みたいな存在。夫婦円満の秘訣は、お互いを尊重し合うこと」
14歳で芸能界デビューして以来、『DAISUKI!』『THE 夜もヒッパレ!』『TV おじゃマンボウ』など人気番組のMCとして活躍し、現在も情報番組『シューイチ」を、絶妙の緩急で仕切っている中山秀征さん。30年間、途切れずに生放送に出演し続け、歌手でも俳優でも芸人でもなく、「テレビタレント」であることに誇りを持っているそう。デビュー42年を機に、著書『いばらない生き方 テレビタレントの仕事術』(新潮社)も出版。中山さんが「テレビタレント」にこだわる理由は何なのか? 元宝塚トップ娘役で女優の妻・白城あやかさんとの関係や、4人の息子さんたちの子育てについても語っていただいた(構成◎内山靖子 撮影◎本社 武田裕介) 【写真】オレンジのセットアップを爽やかに着こなす中山さん * * * * * * * ◆子どもをお風呂に入れてから、六本木に飲みに まあ、今でこそ、息子たちの子育てについて偉そうなことを言っていますけど、長男が生まれた頃は、独身時代と変わらない生活をしていました。結婚後、急につきあいが悪くなり、「あいつ、変わったよな~」って言われるのはカッコ悪いと思っていたから。だから、赤ん坊の頃の長男は僕にあんまりなついてくれなくて……。(笑) たまに家に帰って来るおじさんみたいに思っていたのかもしれません。でも、2人目が生まれたら、妻も子育てが大変になる。さすがに自分も何かしなきゃと思い、仕事が終わった後はまず家に帰って、子どもたちをお風呂に入れて寝かしつけるところまでやってから、六本木で飲んでいるみんなのところに駆けつけていました。そこまでして飲みに行かなくてもいいっていう話ですけど(笑)、そこで家に籠ってしまうのも、なんだか負けたような気がしちゃったんですね。 ところが、3人目、4人目が生まれたら、僕もフル稼働しないと手が足りない。長男のときは、ベビーバスを使ってちまちま沐浴させていたのが、次男以降は、お風呂に入れるのも両手に1人ずつ抱えて湯船にジャボンと入れて。三男、四男は年子だったので、出かけるときに使うベビーカーも2人乗り。妻1人じゃ買い物にも行けませんからね。でも、家族みんなで出かけたり食事に行ったり、「家族がいつも一緒」っていうのが僕は好きだったんですね。 そして、今は大変だけど、この時間はそんなに長くは続かない。僕だって15歳で親元を離れているので、そのうち、息子たちは家を出ていってしまうだろう。そう考えたら、息子たちと一緒に過ごせるのも今のうちだと考えて、男の子4人と毎日ワチャワチャしながら30~40代を過ごしていたような気がします。もちろん、子育ての大半は妻が頑張ってくれていたので、息子たちにしてみれば、僕は父親というより気楽につきあえる友達くらいの感覚だったのかもしれません。