愛知リコール署名偽造 広告関連会社元社長の初公判で明かされた「生々しいやり取り」
「マスコミに知られてしまった」
年が明け、今年の2月8日。山口被告の元に報道機関から「佐賀での件で」として取材が入った。山口被告は「マスコミに知られてしまった」と焦り、田中被告に相談すると「え、そうなの」と動揺している様子だった。しかし、田中被告は「大丈夫、あくまで仮提出だから」などと言い張る。一方で、田中被告は「発注書なんてなかったもんね」などと言い、山口被告の手元にある発注書を返却するよう求めた。山口被告は、自身が責任を負わないとの内容だった発注書を「なかった」とされることで、田中被告から「一方的に責任転嫁される」と懸念。2月11日、弁護士に経緯を打ち明け、捜査機関にも申告することを決めた。 次回公判は10月26日午後で、被告人質問などを予定。論告求刑公判は11月17日、判決公判は12月21日の見込み。 (関口威人/nameken)