小池都知事が臨時会見12月17日(全文1)遠からず1000人の大台に乗る可能性も
同居者からの感染が42.3%と最も高い
このように、65歳以上の方は実際に罹患されると、病気にかかると重症化するリスクが非常に高いわけなんですが、その新規の陽性の方の7日間平均は非常に高い水準で動いております。家庭ですとか、あるいは施設をはじめ、こうした高齢の方々への感染の機会をあらゆる場面で減らしていく。基本的な感染対策、それは手洗いであり、マスクを着用する、あるいは3密を避ける、環境の清拭・消毒といったところを徹底する必要がございます。 また、重症化のリスクの高い高齢の方々の家庭内での感染、これも大変目立っております。この理由としては家庭の外から持ち込まれるということがございますので、ご家族、家庭の外で活動されるご家族が新型コロナにかからないということが最も重要でございます。 また濃厚接触者を見ていきますと、感染経路別の割合でありますが、これも前週と同様に、同居する方からの感染が42.3%と最も高いという状況でありました。その次は職場で12.4%、会食が6.7%、そして接待を伴う飲食店が2.9%と出ております。また、濃厚接触者、その感染経路を年代別で見ていきますと、80代以上を除く全ての年代では同居する方からの感染が最も多いという状況であるわけですが、80代以上になると、これは施設での感染が約58.1%と最も多いという状況になります。このように、日常生活の中でも感染するリスクが高まっております。その結果、保健所業務への大きな支障、あるいは医療提供体制の深刻な機能不全、これが起こり得ます。これを避けるための最大限の感染防止対策が必要であります。 また70歳以上に目を向けますと、施設での感染が前週はこれは120人、今週は113人であります。非常に高い水準で推移しております。高齢者施設における感染予防策の徹底ということが求められます。
日常生活の中でも感染しうる
また、同居する人からの感染は多いわけなんですが、一方でほかの経路としては職場、施設、あるいは会食、そして接待を伴う飲食店というところで、本当に感染経路は多岐にわたっています。そういう意味で日常生活の中でも感染しうると申し上げております。こうした職場や施設、寮などの共同生活、あるいは家庭内などでの感染拡大を防ぐためにも、いま一度、自ら基本的な感染対策、環境の清拭・消毒等を徹底する必要がございます。また、特に不特定多数の方が集まる場では、本当に今週も冷え込んでおりますけども、暖房を入れていても窓やドアを開けてしっかり換気をする。換気を徹底していただく必要がございます。 また、先ほど知事からのお話でも年末年始のお話がございました。例えば忘年会・新年会といったものがあります。ただ、こうした場に関しては人と人が密に接触してマスクを外してということが起こり得ます。起こります。長時間、また深夜にわたる飲酒、あるいははしごする、数店にまたがって飲酒や飲食を行う、こうした場はどうしてもお酒が入ったりすると相手の声も聞こえなくなって、大きな声で会話をしたりということが起こります。その結果、感染のリスクは著しく高まります。こうした場で感染対策をしないまま長時間に会食をしたり、あるいは密集して大声の発生を伴うイベントをしたりということで、新規の陽性者数がさらに増えるということが懸念されるわけでございます。 また、われわれが懸念しているのはクラスターであります。都内各地で多くの病院・高齢者施設でクラスターが起こっております。感染防止対策の徹底が必要であります。こうやって施設等でクラスターが起こり始めると、医療体制には非常に大きな影響があります。特に院内感染が起きますと、その院内感染が起こった病院の医療体制は著しく低下します。また、陽性の方が出れば重症の患者さんが出たり、あるいはその結果、亡くなったりという方が出るわけです。その結果、医療にも影響が出ます。 具体的には、例えば病院の中でクラスターが起きると、そこでの救急、例えば救命救急センターで院内感染が起こったとしますと、救急患者さんの受け入れというものができなくなったりということが現実に起こります。そうすると周りの医療機関での受け入れということが必要になってくるわけなんですけれども、その結果、医療にも制限が出てきて、病床の確保が一段厳しくなるということが起こります。