50歳から始まる「軟骨のすり減り=ひざ痛の元凶」は、「関節の衰え」をリカバーする筋トレで軽減できる
ひざや腰など、関節の痛みの原因とされる「軟骨のすり減り」と「筋力の衰え」。1度すり減ってしまった軟骨は元には戻せないが、筋力の衰えは、実はとても簡単にリカバーできるそうです。 日本整形外科学会認定スポーツ医である歌島大輔氏が考案した、関節の痛みを軽減するためのユニークな「筋トレ法」を、同氏の著書『ひざ痛と股関節痛 自力でできるリセット法』から、一部を抜粋・編集してお届けします。 【イラストで見る】体全体を安定させて下半身の関節を守る「腰下げ歩き」のやり方 ■「関節の曲がり角」を迎える50歳
30代はお肌の曲がり角と言われます。男性なら頭髪が気になり出す頃でしょうか。 40代になると男女ともメタボ比率がぐんと上がります。約半数が明らかに以前の体と違ってくるのです。 では、関節の曲がり角は? 実は50歳だと言われています。それは、「軟骨のすり減り」の平均診断年齢が50歳だから。 実は関節の衰えというのは、ごく簡単に言うと、「軟骨のすり減り」と「筋肉の衰え」のことです。軟骨がすり減り始めていることは、レントゲンでわかります。50歳を越えると、そういう人が多くなります。
「軟骨のすり減り」は残念ながら元には戻せません。再生医療で盛んに研究されていますが、今のところ治療法は見つかっていないのです。 けれども、「筋肉の衰え」は、あまり知られていないのですが、実はとても簡単な方法でリカバーできることが科学的に証明されています。「筋肉の衰え」にブレーキをかけて後ろ戻しできれば、関節の痛みはリセットできるんです。できなくなっていた楽しいことを、ストレスなくまたやれるということです。
ところで関節とは、骨と骨のつなぎ目にあたる部分です。関節があるから、体はさまざまな動きができます。関節は体中に、なんと約260カ所もありますが、その中でも、ひざ、股関節は体を支えて歩くのに使われるので、この関節に問題があると日常生活に大きく影響します。つまり、とてもとても大切な関節なのです。 本稿では、そのとてもとても大切な関節を守る方法を紹介します。この方法をマスターすると、痛みに悩む人が多い首、肩、背中の痛みも軽減できます。