わが家は夫婦で貯金が「100万円」ほど。30代で小学生の息子がいるけど、同世代の「平均貯蓄額」はどのくらい?「私立・公立」にかかる学費も紹介
子どものいる世帯では、家計の中で大きな支出となるのが教育費です。小学生の子どもがいるけれど貯金が少ないため、養っていけるのか不安だと考える人もいるかもしれません。 本記事では、小学生の子どもが1人いる「貯金100万円」の30代夫婦を例に、幼稚園から大学までにかかる費用や子育て世帯の貯蓄・年収の平均額を解説します。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
幼稚園から大学までにかかる費用とは?
まずは、子ども1人当たりの幼稚園から大学までにかかる費用を見ていきましょう。2021年度の文部科学省の調査によると、図表1・図表2の通り、公立と私立によってかかる費用が異なります。 図表1
文部科学省 令和3年度子供の学習費調査 より筆者作成 図表2
文部科学省 国公私立大学の授業料等の推移 より筆者作成 図表を見て分かる通り、幼稚園から高校まで公立で、国立大学に行くパターンが一番教育にかかる費用が少なく済みますが、この場合でも800万円以上かかります。また幼稚園から大学まで全て私立にすると、約2200万円かかります。この金額はあくまで平均値であり、習い事をさせたり、自宅を離れて通学したりする場合は、さらにお金が必要になります。
子育て世帯(30代)の貯蓄はどのくらい?
周囲の人の貯蓄額が気になるという人は多いのではないでしょうか。金融広報中央委員会の統計によると、30代の平均貯蓄額は図表3の通りです。 図表3
金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年) を基に筆者作成 同調査によると、30代の二人以上世帯の平均貯蓄額は「601万円」で、中央値は「150万円」です。これは、貯蓄をしていない世帯を含んだデータですが、貯蓄をしている人だけでみると、30代の二人以上世帯の平均貯蓄額は「856万円」で、中央値は「337万円」です。 なお、平均値は少数の異常値の影響を強く受けてしまうため、中央値がより現実に近い数値と思ってよいでしょう。 今回は30代で貯蓄額が100万円ということでしたが、貯蓄をしている人の中央値337万円と比較すると約240万円の差があることになります。貯蓄額を増やしていけるように、固定費などの支出を削減し、早急に貯蓄に回す割合を増やすようにしたほうがよいでしょう。