仕事に行きたくないときの乗り越え方!~行きたくない理由も解説~
当記事の執筆は、臨床心理士・公認心理師 石倉美希が担当しました。 「仕事に行きたくない…」という気持ちは誰しも1度は経験があるのではないでしょうか? 【画像】仕事に行きたくないときの乗り越え方!~行きたくない理由も解説~ 仕事そのものや職場の環境に対するストレスがある場合はもちろん、休み明けなどはとくに大きな理由がなくても、なんとなく今日はやる気が起きない、休みたいと思うことはありますよね。 今回は「仕事に行きたくない」と思ってしまったときの乗り越え方を場面別にご紹介します。すぐに実践できるものばかりですので、効果があるかどうか…と悩む前にまず試してみてください。それでは、ぜひ最後までお付き合いください。
仕事に行きたくない気持ちは甘えではない
そもそも、仕事に行きたくないのは「甘えているから」「無責任だから」なのではなく、行きたくないと思うだけの理由があるといえます。考えられる理由は以下の通りです。 ●仕事の量や内容が負担になっている 仕事量が多く、やってもやっても終わらない状態は、日々大きなプレッシャーとなり、押しつぶされてしまいそうになる方もいるでしょう。厚生労働省の労働安全衛生調査においても、仕事中に感じるストレスの原因として「仕事の失敗、責任の発生」がトップとなっています。 また、仕事の量は適正であっても、自分で決断したりコントロールできる裁量がないと、ストレスになるといわれています。仕事量が多くないからといって、ストレスを軽視するのは危険です。 ●人間関係がうまくいっていない 職場は1日の中でも長い時間を過ごす場所です。上司との関係がうまくいっていない、苦手な先輩・同僚がいるなど、人間関係の負担を感じていると、居心地の良くない場所になってしまいます。そんな場所に毎日通うとなると、仕事に行きたくないと感じるのも無理はないでしょう。 仕事中に感じるストレスの原因において、「対人関係」も常に上位にあります。 ●休み中にうまく休めていない 休み中でも仕事の連絡をチェックしたり作業をしたり、仕事を持ち帰ったりしてしまうことはないでしょうか。休み中も仕事のことを考えていると、うまくリフレッシュができずに疲れが溜まり、仕事から離れたくなるでしょう。また、休みだからとひたすら寝て過ごしていると、生活リズムが乱れるばかりか精神的なリフレッシュにはなりにくいです。休日とのメリハリがついていないと、いくら休んでも「仕事に行きたくない」と考えてしまうかもしれません。 ●気持ちの切り替えが苦手 休み明けは誰でも気が重いものですが、とくに気持ちの切り替えが苦手な人は、休み明けに仕事に行くのが辛くなりやすいでしょう。ネガティブな気持ちを引きずってしまう人は、そもそも自分の感情や思考に気づきにくかったり、切り替えるための行動レパートリーが少なかったりする場合があります。 ●やりがいが持てない・モチベーションが上がらない 仕事に対するやりがいが感じられない、仕事に対するモチベーションが低下していると、「さあ仕事を頑張るぞ」という気持ちにはなりにくいですよね。やりがいに関わる要因の1つとしては、先の見通しが立っているかどうかというのがあります。先行きが不透明な仕事を任されていると、今のままでよいのかと不安にかられてしまうこともあるでしょう。