【漬物市場2023】業務用市場復調も原料などコスト高騰に苦慮 消費者アンケートから見える意識の変化は
昨年の巣ごもり需要の反動や値上げラッシュの買い控え影響から復調に転じた漬物市場。需要喚起へさらなる付加価値訴求が待たれる(サミットストア川口青木店)
漬物市場の復調が進んでいる。インバウンド消費や飲食店の回復で業務用市場はコロナ禍以前の水準へ戻りつつあり、家庭用漬物は食品スーパーのPOS販売実績で昨年10月以降、8ヵ月連続のプラスで推移。昨年は巣ごもり需要の反動に加え、値上げの影響で消費が落ち込む場面も発生したが、漬物メーカーや専業卸の活発な需要喚起の取り組みが市場の底上げに寄与している。一方で長期化する原材料・エネルギー価格や物流費などの高騰を受け、収益環境は極めて厳しい情勢だ。直近ではほぼすべての漬物メーカーが値上げに踏み切った様子だが、上昇するコストの転嫁が追いつかない。ここへ来て国際的な需給関係やコスト要因による輸入原料の高騰が長引く懸念も強まっており、適正価格の実現は足元の重要課題となっている。
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日本食糧新聞社