「好きなだけ食べて、お酒も飲むのに5キロ減少」 有名女医が実践する、続けられる「キャベツ健康法」
毎日食べられる理由
私がキャベツを勧めるのは、もちろん体に良いからですが、大前提として「毎日食べられる」ことにあります。まず、値段です。季節によって上下はありますが、1食分の単価が総じて手頃。今だったらキャベツは1個150~200円ぐらいでしょうか。カットして4分の1でもおなかいっぱいの分量です。これでせいぜい50円。そして、毎日食べても飽きません。 ありふれた野菜で、あまり自分を主張しないから、食べ続けられるのです。このことから、キャベツは日常食になり得る。次にどんなパワーがあるのかを、医師の立場から説明しましょう。
1食たった23キロカロリー
キャベツは低カロリー食品です。葉っぱ2枚をちぎってお皿に盛ると大体100グラムですからお茶碗のご飯1杯とほぼ同じ。これでたった23キロカロリーです。だから、たくさん食べたという感じがしても実際のカロリーは思いのほか少なく、肉や炭水化物と違ってカロリー過多となることはありません。その一方で繊維質やミネラルをはじめ、体によい栄養分がたっぷり含まれています。 キャベツと聞いてまず思い浮かべるのが食物繊維でしょう。「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」がバランスよく含まれているのが特徴ですが、これらがおなかに入ると、まず便の量を増やしてくれる。次に腸を刺激し動きを活発にしてくれます。また、ビフィズス菌などの餌となり、腸を整えてくれる。私自身が体験したことですが、キャベツ食を始めると最初に実感するのが、「お通じ」の良さです。
血管の中を金平糖がごろごろ流れているようなもの
もう一つ食物繊維の効能を挙げると、糖質の吸収を緩やかにしてくれること。すると、血糖値が上がりにくくなる。 血糖値と聞いてもそれが体にどんな影響があるのかピンとこないかもしれません。血糖値が高いということは、血管の中を金平糖がごろごろ流れているのをイメージするといい。多すぎる糖分が血管を傷つけているのです。金平糖は内臓も傷つけ、やがては糖尿病や循環器の病気につながる。それを防いでくれるのが食物繊維なのです。ご飯やパンを、キャベツと一緒に食べるのは医学的にも正しいといえます。さらに食物繊維には体内のコレステロールを吸着する機能もある。 カリウムも含まれています。葉っぱ2枚に含まれているカリウムは約200ミリグラム。カリウムは塩分を排出し、血圧を下げてくれる。体がむくみがちな人は、塩分をため込んでいることが多いのですが、大体カリウムが足りていません。 適切にカリウムを摂取できていると、おしっこの出が良いと実感できます。私自身、お酒が好きなので、昔は次の日にむくんでしまうことが多かった。ところがキャベツ食を始めたら、お酒を飲んでいる間も、よくおしっこに行きたくなるんです。意外な発見でした。でも、これは序の口。キャベツにはもっと大事なものが含まれています。