「ゴルフはいい。困難がいっぱい来るから」 パラアスリート4人に聞いた“彼らが試合に出る理由” 障害者の大会で知る「楽しさだけじゃないもの」
1年の半分がスノーボード、半分がゴルフ。共通項があるそうだ。 「スノーボードは、左足前で滑る人はつま先側に体重で右ターン、逆にかかと重心で左ターン、ゴルフのスイングも同じ感覚で、これがクロストレーニングになっている。また、緊張しすぎるとスノーボードでスタートが出遅れるけれど、ゴルフのパットでも外す傾向がある。そこはメンタルのトレーニングになる」 ■サポートしている会社への感謝 今回の取材でパラアスリートに撮影をお願いすると、所属する会社のシャツに着替えて撮影に応じてくれた。サポートしている会社への感謝と気遣いを感じた。
ゴルフやそれぞれの競技を続けるには、所属会社のみならずサポートしてくれる団体や個人が必要で、障害を乗り越えて、前向きに競技に取り組んでいる姿勢を感じた。 また大会では、さまざまな障害のあるゴルファーが、同じフィールドで助け合いながら競技をしていた。 例えば、車いすのプレーヤーが打ったボールがバンカーに入ると、同伴競技者が車いすを押して、プレーのポジションまで移動させる。打ち終わったらバンカーから車いすを出すのを手伝い、ほかの同伴競技者がバンカーをならしていた。
バンカーは砂なので、車いすを本人が動かすのは難しい。そういう場面で助け合っている姿は、まさに同伴競技者をリスペクトしながらプレーする、ゴルフの原点があることを強く感じた。
嶋崎 平人 :ゴルフライター