ウチの親、そろそろ介護が必要? 電話でも確認できる5つのチェックポイント
介護が必要になるかもしれない「予兆」 5つのチェックポイント
私は長年、介護支援専門員(ケアマネジャー)や社会福祉士(ソーシャルワーカー)として、高齢者の介護に関する相談に乗る仕事をしていました。その時の経験もふまえ、代表的な「予兆」を5つ紹介します。 予兆1)一人で外出できているかどうか。その上で、15分以上は歩き続けられるかどうか。 一人で外出できているかどうかは、気持ちの問題や身体の問題と関わっています。外出がおっくうになり、活動性が乏しくなってしまうと、より早く重度化してしまう可能性があります。 予兆2)転んだり、ふらついたりしているかどうか。 軽くふらついてしまった、椅子から立ち上がろうとした時にうまくいかず座り直してしまった、階段を上がる時につま先を少し引っ掛けてしまった。こんなことがあるかどうか、ぜひ聞いてあげてください。転倒して骨折など怪我をしてしまう前に、その予兆を掴むことが大事です。 予兆3)直近半年以内に2~3キログラム以上の体重減少があったかどうか。 高齢者が栄養不足に陥ると、体重が減っていき、それに伴い筋肉量も減って、体を動かしにくくなります。また、体力が衰えて、コロナや風邪などに感染しやすくなります。若者であれば軽症で済む風邪であっても、高齢者の場合は肺炎につながる可能性も。それらを防ぐためには、やはり栄養状態をしっかりと良好に保つことが大事で、その最もよい指標こそが「体重」なのです。 予兆4)むせるかどうか。 高齢期になると嚥下(食べ物や飲み物を飲み込むこと)の機能が衰えることが多くなります。日常的にむせることがあると、高齢者は用心して、ご飯の量を減らしたりします。それが先ほど挙げた、栄養不足・体重減少の要因になります。 予兆5)趣味や仕事を今まで通り楽しめているかどうか。 庭の花の手入れでもペットの世話でも、なんでも構いません。今まで楽しんでやっていたことが、最近あまり楽しくない。続けられなくなった。そういった場合には、心もしくは身体に何かしらの不調がある可能性があります。 これらはいずれも電話、もしくはビデオ通話で少し会話するだけでも分かることだと思いますので、ぜひこの五つのチェックポイントを確認してみてください。