下げたけど…金融のプロが注目!歴史的暴落を乗り越え逆行高する好業績「中小型株」とは??
相場が一度壊れたことで、投資家がリスクに対し極度に身構え、高配当などの割安株や業績が景気に左右されにくいディフェンシブ株を、一時的に株価が下落したタイミングでコツコツ買う……そんな光景は一切なかったといえます。 下落率の大きい株の反発力を狙いにいく(買戻しに着目する)ような動きが短期間で実現したわけですが、8月が月初来プラスになっているのはキーエンスのみ。売られ過ぎた分の修復は入っても、まだその傷が完全には癒えていないのが現状。 また、急落によって含み損を抱えた投資家の保有株が山積みとなっているので、戻った水準での「売り」圧力も非常に強く、ここからの上値は重いと想定しておくのが自然でしょう。 ◆年初来安値更新後、8月の月間騰落率が10%以上という銘柄とは…… 下がった分、戻しただけ……これでは日経平均株価同様、まだ8月は月初来でプラスにはなりきれません。 下がったけど、その後の上昇が目覚ましく、8月が月初来大幅プラスになっている銘柄はないのか? 時価総額が比較的小さい中小型株を含めて、調べてみました。 プライム銘柄で8月に年初来安値更新という憂き目に遭いながら、その後の強烈切り返しで、月初来プラス10%以上上昇している銘柄は複数ありました。 その中で時価総額500億円以上の銘柄に絞ると北越コーポ、イーレックスなど全11銘柄になります【表3】。こちらでも、PER、PBR、配当利回りなどで見た割安株が優先的に買われているかというと、そうでもありません。 上がっている株の共通点でいえば、地合い悪化に飲まれて8月に年初来安値まで突っ込みながら、その時期に発表したポジティブな決算材料に対し、平常時以上に超絶好反応を示したというような銘柄が多いことが挙げられます。 本来であれば、この時期に年初来安値を更新するはずはなかった、業績面の材料がある成長株にお金が流れ込んでいるのは間違いなさそう。「悪かろう安かろう」という言葉もあります。単に配当利回りが高い(株価が安いから)、といった要素ではなく、業績面で見た“クオリティの高さ”、これがキーワードになっていくのではないかと考えます。 ■有料版【FRIDAYサブスク】では、8月の暴落を乗り越えて、逆行高する好業績の中小型株11銘柄の中から注目したい「3銘柄」を岡村友哉さんがピックアップして公開しています。 取材・文:松岡賢治
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