美肌のためには高級美容液より“食事と栄養”が大事な理由とは? 皮膚科医・柴亜伊子先生が解説 #食楽web #美肌
秋から冬へと向かう今の季節、乾燥や肌荒れに悩む人も多いでしょう。しかし、高品質な美容液などで肌を整えたつもりでも一向に改善されないのは、外からではなく、内からのケア……つまり、普段の食事に原因があるのかもしれません。 美肌のためには高級美容液より“食事と栄養”が大事な理由とは? そこで、『きれいな肌をつくるなら赤いお肉を食べなさい』(青春出版社)を出版された皮膚科医の柴 亜伊子先生に、「綺麗な肌づくりのために大切な食事と栄養」について様々な角度からお話を伺いました。
気になる乾燥肌、「お肉と油」の摂取に原因があるのかも?
編集部:急激な季節や気温の変化に悩まされる日々ですが、先生のクリニックでも乾燥など肌の乱れについての相談が増えていますか? 柴先生:夏は汗をかくのでツヤがあるかのようにごまかされていたけれど、11月から乾燥が進むことでお肌のハリの無さが顕になっちゃうんです。季節の変わり目が原因なら、部分乾燥から始まるんだけど……急に肌の調子が変わったというなら、お肉と油が足りていないのかもしれないですね。 編集部:お肉と油ですか?
柴先生:乾燥肌の女の人って、コレステロール値がすごく低い方が多いんです。コレステロール=悪というイメージがありますが、それは間違い。もちろん、高すぎるのはだめですけど低すぎるのも良くない、バランスが大切なんですよね。日本の女性は結構な割合で低コレステロールなんです。 編集部:そうなんですね。やはり、お肉を食べた方がいいんですか? 柴先生:そうね。牛肉は美肌に必要な動物性たんぱく質や鉄がしっかり入っていて、足りないのはビタミンCと食物繊維くらい。霜降り肉はではなく、オージービーフのような赤身肉(モモ肉)を選ぶといいですよ。
柴先生:美肌のために高い美容液などを塗っても、サプリメントを摂っても、肌を支える組織はタンパク質と鉄でできているのでそれらを補う必要があります。みんなビタミンCには意識があるけど、タンパク質と鉄が無かったらビタミンCだけ摂ってもだめなんです。 編集部:タンパク質などが不足すると、たるみの原因になると聞いたことが……。 柴先生:国民栄養調査では、日本女性の平均供給カロリーは戦後の1946年よりも少ないんです。タンパク質と鉄が不足していると、肌を支えられない。重力で負けちゃう。最近、20代の方でほうれい線が目立つ人が増えているのもそのせいかもしれませんね。