美肌のためには高級美容液より“食事と栄養”が大事な理由とは? 皮膚科医・柴亜伊子先生が解説 #食楽web #美肌
柴先生:特に女性は脂肪からも女性ホルモンが出ています。日本人は脂肪の摂取を気にしすぎていて、足りていない方も多いんです。 編集部:コラーゲンペプチドはたるみに効果がありますか? 柴先生:ある製薬会社のデータによると、コラーゲンプチペドの接種で効果が出たのは50歳以上の方。それ以外の年齢では有意差がなかったんです。女性は閉経したら崖から転がるように老化が進むと学会でも言われていますが、コラーゲンが減るわけじゃなく、食事の量も減り、十分な栄養が摂れていないからでしょう。
編集部:確かに、年齢を重ねるごとに食が細くなる人が多いですよね。 柴先生:口から摂取した栄養はどんどん補充されていきますが、補充しないとどん底のまま。だから更年期で元気な方と、そうではない方との差がはっきり出てきてしまうんです。 編集部:元気な人って、お肉をたくさん食べているイメージ! 柴先生:高齢でもお肉が食べられて、消化ができる胃腸を持っているということ。消化酵素が作れている証拠なんですね。
タンパク質は「量を食べられなくても、回数で稼ぐ!」
柴先生:いきなりタンパク質の量を増やすと胃もたれしたり、そもそも食べれない方も多いですよね。それに、お肉でも卵でも毎日同じものを食べ続けたら、食物アレルギーになるリスクが上がります。2日、3日食べたら1日空ける、種類を変えるのが大切。お肉だったら牛、豚、鶏もあるし、レバーとか砂肝、魚介類もいい。ローテーションで楽しく味わえたらいいですね。 編集部:油はタンパク質と一緒に摂るのがいいんですか? 柴先生:はい。タンパク質と一緒に、魚の油、オリーブオイル、ラード、米油など良い油も必ず摂りましょう。例えば米油は、オレイン酸やビタミンEを含むオメガ9系の油。ビタミンEは女性ホルモンの味方なので、積極的に摂取したいですね。 編集部:お魚は何がおすすめですか? マグロや鯛は? 柴先生:マグロや金目鯛は水銀が多いので、嗜好品と捉えましょう。食べるなら、鉄分やビタミンB群が多い鰹や、アスタキサンチンやビタミンDが豊富な鮭などがいいですね。魚不足は鉄不足にもつながるので、苦手な人は鰹節やちりめんじゃこで補うのもおすすめですよ。