小池都知事が定例会見8月13日(全文1)旅行・帰省は今年もあきらめて
東京都の小池百合子知事は13日午後、都庁で定例記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「東京都・小池知事が定例会見(2021年8月13日)」に対応しております。 【動画】東京都・小池知事が定例会見(2021年8月13日) ◇ ◇
豪雨とウイルスの違いは見えるか見えないか
毎日新聞:それでは小池知事の定例記者会見を始めます。知事、よろしくお願いします。 小池:それでは始めさせていただきます。まず、今、皆さんもこの豪雨のことを伝えておられると思います。九州、四国など、大変広い範囲で、これまでに経験したことのないような、という表現、これずいぶんずっと使われていますが、大変な大雨に見舞われているということであります。この間、地域によっては、大雨特別警報で最も高いレベルですね、発令されまして、そして命を守る最善の行動と最大級の警戒が必要だということを伝えているわけです。気象庁と国交省、両方一緒に並んで、これらのことに市民、県民の皆さんに呼び掛けをしているわけです。被害に遭われた方々や避難されている方々に、まずもってお見舞いを申し上げたいと存じます。 そしてこのことは、新型コロナウイルスも災害として同じことなんですね。で、最大限の警戒が必要だということは尾身会長も言っておられる。きのうのモニタリング会議で専門家の方々もおっしゃっている。人流を5割削減していきましょうということを言っている。 ところがこの豪雨とウイルスの違いがあるんですね。それは何かというと、見えるか見えないかということです。そして先ほども、川が非常に流れが速く、もう橋のすれすれ、もしくはそれも押し流さんばかりの、そういう光景を私たちは見ているわけです。
救える命も救えなくなるという恐れ
ただ、ウイルスは見えないんです。そしてこの水の流れ、洪水というのは、雨によってもたらされる自然現象であります。ウイルス、これは見えない。だけど今まさに洪水が起ころうとしている、起こっているということがきのうのモニタリング会議での専門家の皆さん、そしてそのあと、私、都民の皆さんや事業者の皆さんにお願いしてるのは、同じ災害だと。見えるか見えないかの違いであって、人流を抑えてくださいというのも、雨粒が重なって水流になるのと、1人1人の行動が重なって人流が増えるのと、それが結果として病床がふさがって救える命も救えなくなるという恐れ、これが今起こっているという、同じ災害なんです、結果とすれば。 お1人お1人のこれからの行動というのが、例えば今、欠かせない、今なすべきこと、それは、今なさらないと駄目ですか、不要不急ではありませんか、コロナの感染拡大がちょっと収まってから延期することができませんか、そのようなことを皆さんに訴えているわけです。 ウイルスは残念ながら見えません。見えざる敵ということを申し上げてきた。見えざる敵も途中から変わっているわけです。きのうのモニタリング会議でも、約8割や9割近く、すでに置き換わっていると、従来株と。ましてや置き換わっている、敵は変わったと。ましてやその敵の力はこれまでの倍以上だと。倍だということを専門的におっしゃっているわけであります。だからこそ基本に戻って、今頃マスクかよと言われるかもしれないけれども、敵がより強靱になったのならば、もう一度、基本を確認しましょうということを申し上げてて、まだマスクの話かということでばかにしないでいただきたい。相手は強いんだと。そのことをあらためて申し上げたいと思います。 同じ災害という言葉をきのうも先生方は使われた。災害級だというのは、相手が見えるか見えないか、橋が流されるか流されないか、ベッドが埋まるか否か、そこに入れるか否か、同じことです。その点をあらためて。 雨のことについては、これはお天道様と、そして気象条件等々で起こりますが、コロナの人流は私たちの意思があれば抑えられる、抑えることもできる。今、抑えないと助かる命も助からなくなる。病床がふさがってしまって通常のほかの症状の方の手術が遅れてしまう。そして検査も遅れてしまう。その形がこれからもずっと続いていっていいのかどうか。それは皆さんとともにあらためて今の状況を考えていく、そして意識を合わせていく。そのためにみんなで、自分自身を、そして家族を、大切な人を守る、その行動を取っていただきたい、そのことをあらためて申し上げます。