【図解】過去の自民党総裁選を振り返る――決選投票での逆転、女性初の出馬、野党としての選挙も
初出馬の菅氏が岸田、石破両氏を破る
安倍氏は任期を1年残した2020年9月、持病の再発を理由に辞任。総裁選は初出馬となる菅氏、岸田文雄氏と4度目の挑戦となる石破氏で争われた。官房長官として安倍首相を支え、地方出身で苦労人のエピソードも注目を集めた菅氏が議員票288、地方票89の計377票を獲得して圧勝。第26代総裁に選出された。派閥に所属しない議員としては、事実上初めての総裁となった。 一方、最下位で敗れた石破氏は自らの派閥(水月会)の会長を辞任。派閥の離脱者も相次ぎ、求心力を失っていった。当初、苦戦が予想された岸田氏は2位になったことで面目を保つことができた。 今回の総裁選は菅首相がすでに不出馬を表明していて、岸田文雄氏、高市早苗氏、河野太郎氏、野田聖子氏の4人が立候補する予定だ。9月17日に告示され、29日に投開票される。第27代の自民党総裁、そして第100代の総理大臣は誰になるのか。注目される。(取材・文/一原知之)