「愛されているから、愛せる」プロ転向から7年、浅田真央33歳が語った“これから”への思い #ニュースその後
トリプルアクセルに挑戦し続けてきた真央さんらしい思考。もちろんその自信の根源は、徹底した練習にある。この日も、ステージのサイズに三角コーンを配置し、数ミリ手前で急ストップするなど限界へ挑んでいた。 「何度も滑り、身体に擦り込むことで、サイズ感を想像できるようになりました。リンクの端ギリギリを攻める演技は、プロ転向後のアイスショーでもこだわってきたこと。メンバーも『やるときはやる』というタイプなので信頼しています」 今回、共に演じるのは、真央さん第2弾のアイスショー『BEYOND』で10カ月に及ぶ103公演を滑り抜いた10人のスケーターたち。メンバーへの信頼が、大きな力になっている。 「1月ごろから『BEYOND』のメンバーと練習を再開したのですが、皆の成長に驚かされています。例えば、今回のオープニングのプログラムは私でも難しい振り付けなのですが、メンバー同士で映像を撮影して確認するなど、自力で形に仕上げてきました。技術、行動、練習の仕方、すべてにプロの責任感があって、本当に良いチームになったなあ……と」
プログラムの振り付けも、さまざまな人の思いを詰め込んだ。姉の舞さんは今回、初めて振付師としてショーに参加した。 「『私にできるかな』と最初はすごくプレッシャーを感じていたそうです。でも、本当に素晴らしいものが出来上がり、新たな才能が見えました。姉も『社交ダンスやタンゴを追求してきたことが、今回の仕事に生きた。やってきて良かった』と言ってくれて、うれしかったです」 初めてのタッグは、2人の絆の象徴となる。 「ショーの最後に私が滑るソロは、自分のスケート愛や人生、永遠に受け継いでいきたい愛など、すべてが詰まっているプログラムです。初めて2人で作ったので、姉妹愛も入っていますね」 また、『BEYOND』でも組んだ柴田嶺さんとのペアは、アイスダンサーに振り付けを依頼し、表現面をブラッシュアップ。2人で表現する“愛の世界”を、さらに追求している。 「最初は苦労しましたが、アイスダンスの滑り方、表現の仕方を学び、2人の距離感や目線の使い方なども、クオリティーが上がってきました。自分たちにしか出せない一体感、大人のパフォーマンスができたらいいなと思っています」 技術面も表現面も、たゆまずに進化を続ける姿は、33歳になっても現役時代と変わらない。 「私が大尊敬する浜崎あゆみさんも全国ツアーをされており、第一線で活動を続けていらっしゃる。私も高みを目指して進んでいきたいと思います」