「愛されているから、愛せる」プロ転向から7年、浅田真央33歳が語った“これから”への思い #ニュースその後
これほどまでに湧き出るスケート愛の根源は、どこにあるのか。 「愛されているから、愛せるのではないかな、と思います。ファンの皆さんからは、手紙やショーを通じて、多くの愛をもらってきました。私と一緒に頑張っている仲間たちも、私にたくさんの愛をくれます。だからこそ、私なりのカタチで皆さんに愛を返したい。一曲一曲に、『この曲は、こういう愛』というテーマがあるので、受け止めてほしい。皆さんの記憶に残るようなアイスショーにしたいというのが、今の思いです」 真央さんが受け止め、育んできた「愛」とは──。それは、ショーに向けて過ごす日々を振り返ると、鮮明に浮かび上がってくる。
現役時代と変わらず高みを目指す姿
準備は、昨年から始まっていた。 「(東京・)立川の地に『MAO RINK』が建設されるご縁もあって、立川ステージガーデンを見学し、ステージに上がらせていただきました。その瞬間に『ここなら誰も見たことがないモノができる』と直感したのです。まずは予約して(笑)。そこから『さあどうやって氷を張ろうか?』というところからスタートしました」 バレエの劇場のように、三方を囲む客席配置のアリーナ。どんな設営ならば、未知の体験を届けることができるのか──。 「試行錯誤でした。リンクが小さすぎるとスピード感のあるスケーティングが見せられませんし、広すぎると客席が作れない。何度も図面とにらめっこしました」 既存の前方ステージに加え、1階席の中央エリアに仮設のステージをせり出させるという、前代未聞の形を考案。ステージ上にリンクを張るため、1階席からはスケーターを見上げるような形だ。スケーターにとっても、高さのある舞台での演技は初となる。 「もしリンクからはみ出したら落下するリスクはあります。怖さですか? それはないです。むしろ、誰もやったことがないことのほうがチャレンジしがいがありますし、『絶対できる』という自信が湧いてきます。自分のやりたいものがあって、それを素晴らしいスタッフの皆さんが支えてくれる、愛があるからですね」