25kg痩せた医師が伝授!痩せにくくなった人にオススメしたい「にこたまダイエット」
日々、生まれ変わる肝臓の材料になるのは、なんといってもタンパク質です。卵1個の重さはMサイズで約50g。 2個(100g)食べれば、タンパク質は11.3g。つまり厚生労働省が示す1日のタンパク質の必要摂取量の1/4~1/5をまかなえる計算です。 肝臓専門医として臨床の現場で長年働いている私から見て、脂肪肝の治療を要する患者さんは、カロリー過多な一方で、肝臓の材料になるタンパク質のような栄養が摂れていない人も多く、偏った食事をしている印象がありました。 そもそも現代人のカロリーオーバーの食生活は、主食であるでんぷん類の摂取が多く、相対的にビタミン・ミネラルが不足しています。それが糖尿病のリスクを高めるだけでなく、代謝の要となる肝臓への負担を大きくしているのでは?と、私は考えました。 その点、「にこたまダイエット」の主役となる卵は、ビタミンCと食物繊維以外の栄養素が1個の中に凝縮。日々再生を繰り返す肝臓そのものの材料となるタンパク質や、肝臓の働きを助けるビタミンやミネラル、脂肪肝の予防に役立つと期待されているレシチンといった栄養素が詰まっています。しかも添加物を一切含まないナチュラルフードでありながら、価格も安価で手軽に食べられる便利な食材です。 完全栄養食品である卵を食べながら、食事量をきちんとコントロールしていけば、肝臓の元気が取り戻せるかもしれない、と私は考えたのです。
1食分の主食を卵2個に置き換えるだけ! 「にこたまダイエット」のススメ
「にこたまダイエット」は肝臓専門医がさまざまなダイエットに試行錯誤する中で編み出した、手軽にできて効果が高いダイエット法です。 「にこたまダイエット」のやり方はとてもシンプルです。1日3食のうち、1食分のでんぷん質(炭水化物)を、卵2個に置き換えるだけ。朝食、昼食、夕食のうち、どの食事でもOKです。
このでんぷん質とは、ご飯、パン、麺類といった主食のこと。ほかに、ジャガイモやカボチャ、サツマイモといったイモ類もでんぷん質に含まれますが、まずは難しく考えず、いつも食べていた主食を卵2個に「置き換え」てみてください。面倒なカロリー計算をする必要もなく、PFC(タンパク質/脂質/炭水化物)バランスを考えなくても大丈夫です。 ポイントは、卵を2個食べたときは主食を減らすのではなく、きちんと抜くこと。この理由は以下の3つです。 【1】肥満の原因となる血糖値を急激に上げないため 【2】炭水化物の中でも消化に比較的時間がかかるでんぷん質の供給を一時的にストップすることで肝臓を休ませるため 【3】肝臓の材料になるタンパク質を優先的に届け、生まれ変わりの早い肝臓を元気にするため 「卵以外のおかずは減らさなくていいの?」と質されますが、おかずは今まで通り気にせずに食べて大丈夫です。つまり、ご飯などの主食を抜けば、卵 個に焼き魚をつけても、お肉を加えても問題ありません。 ダイエットの効果をなるべく早く上げたい人は、活動量の少ない夜に置き換えるのがおすすめ。夜は、エネルギー源になるでんぷん質を必要としていないからです。また、1日1食の「にこたま」が特につらくない人は、2食の置き換えにチャレンジしてもOKです。自分のライフスタイルに合わせてゆっくり慣らしていってください。 本文は『25kgやせた医師が教える にこたま肝臓ダイエット』(gakken)より一部抜粋・編集・追記しています。 画像提供:Adobe Stock