ソフトバンク ベストナインに両リーグ最多6人選出 栗原はパ最多得票で初受賞
鷹戦士がジャック!セ、パ両リーグのベストナインが25日に発表され、パ・リーグを制したソフトバンクから12球団最多の6人が選ばれた。栗原陵矢内野手(28)はパ最多票数を獲得。有原航平投手(32)、周東佑京外野手(28)とともにうれしい初受賞となった。山川穂高一塁手(33)、今宮健太遊撃手(33)、近藤健介外野手(31)も選出され、南海時代の51~53、55年と05年の5人を上回る球団最多選出となった。 エースに加え、内野手3人、外野手2人と10部門中、半数以上の6部門を鷹の主力が占拠した。ホークスの歴史で6人選出は史上初の快挙だ。三塁手で初受賞した栗原はパ・リーグ最多の257票を獲得。今季から内野手登録となり、ホットコーナーを託された男が燦然(さんぜん)と輝きを放った。 「初受賞に驚きとうれしさと一番は感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます」 謙虚に喜んだ選手会副会長は、主軸として4年ぶりリーグ制覇の原動力となった。140試合に出場し、うち137試合に三塁でスタメン出場。打率・273、キャリアハイの87打点、自己最多にあと1本と迫る20本塁打を放つなどフル稼働した。「一年間、ほぼフルで戦えたことは評価できますね」とポストシーズン後には“完走”に胸を張っていた。一昨年に左膝前十字じん帯を断裂、昨年は右手首を骨折し、いずれも手術を受けた。けがで離脱するシーズンが続いただけに、戦い抜いた後の景色に満足感もあった。 就任1年目で三塁のレギュラーに抜てきした小久保監督は「捕球技術もだけど、スローイングが安定したよね」と守備の成長も評価している。24日までの「プレミア12」でも侍ジャパンの正三塁手として活躍。「来年からもこの賞に恥じない活躍をしたい」と来季の連続受賞を見据えている。 新選手会長の周東もうれしい初受賞となった。盗塁王、ゴールデングラブ賞に続き、今季3つ目のタイトル獲得。「獲れると思っていなかったのでとてもうれしいです。一年間、試合に出続けるだけでなく成績を残さないと獲れない賞だと思いますし、頑張って良かったと素直に思います」とコメントした。今季は自己最多123試合に出場し、うち109試合に中堅でスタメン出場。小久保監督は「特に前の打球の処理。あれで相手のヒットが何本、減ったか」と話していた。 ともに28歳の選手会長と選手会副会長の躍進などで、12球団最多の6人の受賞。91勝を挙げたシーズン同様、オフも鷹戦士たちが主役を張っている。 (井上 満夫) ≪同郷の西武・源田を押しのけて…≫ H…今宮が同じ大分出身のライバルを押しのけ、パ遊撃手部門で2年ぶり4度目の受賞。173票を獲得し、ゴールデングラブ賞を奪われた2位・源田(西武)に97票差をつけた。今季は133試合に出場し、そのうち126試合でスタメン出場。主に2番を任され、つなぎ役となったベテランは「14年間頑張ってきた証。評価して頂いたことがうれしい。来年もけがなく一年間試合に臨み、また選んでもらえるよう頑張ります」とコメントした。