家賃2ヶ月分の礼金に驚き!? 貸主にお礼でお金を支払うメリットは借り主にはあるのでしょうか?
ある親子から、賃貸物件を借りるときのお金について相談を受けたので紹介します。具体的には、新社会人として生活を始める子どものために賃貸物件を探しており、そのなかで気に入った物件をみつけたものの、初期費用として2ヶ月分の礼金がかかるというものです。この親子は賃貸物件を借りるのが初めてなので、これをみて驚いたそうです。 ▼アパートの1階と2階で「家賃」はどれだけ変わる? 1階暮らしのメリット・デメリットも紹介 今回は、賃貸物件の礼金と初期費用について解説します。
礼金とは?2ヶ月分は一般的?
今回、相談を受けた内容は以下の通りです。 ●礼金が2ヶ月分は一般的か? ●礼金を払うメリットはあるか? これらを踏まえ、礼金について説明します。 ■礼金 礼金とは、部屋を貸してくれる大家さんへの感謝を表すために支払うお金で、敷金と異なり返金されません。目安は家賃1ヶ月の物件が多いようですが、なかには2ヶ月の物件もあったようです。 一説では、かつて慢性的に住宅不足だった時代があり、それでも部屋を貸してくれた大家さんへのお礼として、または新生活を始める子どもの面倒をみてもらう意味で支払われ、その名残といわれています。 しかし近年は、住宅事情の変化で礼金を求められない物件も多くなっており、契約期間中に滞納があった場合の家賃債務や、部屋を損傷させてしまった場合などの修理費の担保に充てられる敷金とともに、いずれも入居の際に0円になる物件が増えており、今回相談を受けた礼金2ヶ月は最近の傾向をみると、確かに大きい金額といえるかもしれません。
礼金を支払うメリット・デメリットは?
礼金を払うメリットですが、率直にメリットになるものはないといえます。強いて挙げるのであれば、敷金・礼金なしの物件では家賃滞納時の対応が厳しくなることがあるといわれています。 その点では安心費用になるかもしれませんが、そもそも家賃滞納自体がよいことでありません。むしろ礼金の支払いがないことで、初期費用が抑えられるメリットが大きいといえるでしょう。 ただし、礼金と敷金を払っていたとしても室内の汚れや損傷が大きい場合は、クリーニングや修繕などの原状回復費用が預けたお金を上回ってしまい、差額を請求されるケースがあるので注意しましょう。