手取り30万円です。生活水準を崩したくないので年金は「月30万円」は欲しいです。そもそも「月30万円」もらえる人はどれくらいいますか?将来の年金受給額を増やすことは可能ですか?
老後の生活費を年金でまかなう人も多くいることでしょう。また、定年退職に伴い収入が減れば、生活水準の見直しを余儀なくされるかもしれません。 ▼夫婦2人の老後、「生活費」はいくら必要? 年金額の平均をもとに必要な貯蓄額も解説 可能であれば現在の生活水準を崩さずに生活したい、節約が必要な生活を避けるためにはどうすればよいのか気になるところです。 本記事では老齢年金の平均月額をはじめ、年金を月に30万円もらうために必要な年収を解説します。その他にも記事内では将来の年金受給額を増やすための方法もまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
老齢年金の平均年金月額
老齢年金のうち老齢基礎年金と老齢厚生年金の受給額は以下のとおりです。 ・老齢基礎年金:月額6万8000円(令和6年度の金額、満額の場合) ・老齢厚生年金:月額23万483円(夫婦2人分の金額、老齢基礎年金を含む標準的な額) 老齢基礎年金の給付額は毎年見直されます。なお、満額とは20歳から60歳まで40年間(480ヶ月)国民年金保険料を漏れなく払い続けた場合の金額です。 何らかの理由があって国民年金保険料を納付していない期間がある場合、その分だけ年金額が少なくなります。 老齢厚生年金は、厚生年金の被保険者期間や給与の平均額などによって受給額が異なります。そのため、受給開始になるまで年金額がどのくらいになるのかが確定しません。 ■30万円以上もらえる人は少数だが一定数いる 年金受給額が30万円以上になる人は一定数存在します。老齢基礎年金の受給額は満額で月額6万8000円なので、老齢厚生年金と合わせて30万円以上(老齢厚生年金の受給額が毎月23万円以上)もらえる人はどのくらいいるのかを図表1でまとめたので参考にしてみてください。
厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」より筆者作成 平均年金月額は14万3973円(男性:16万3875円、女性10万4878円)となり、もっとも受給権者数が多かったのは10~11万円の112万7493人、次に9~10万円の112万3972人でした。 平均年金月額や老齢厚生年金月額別の受給権者数の割合を見てみると、毎月30万円または30万円を超える年金をもらえる人は限られることが分かるのではないでしょうか。