30代男性のリアルな妊活事情。男性不妊、妻とのコミュニケーション、育休どうする?【yoi×MEN'S NON-NO】
男性視点で考える妊活
2024年10月から、「yoi」と集英社の7つのファッション・ビューティマガジンのコラボコンテンツ「集英社yououriプロジェクト」がスタート。ここでは「yoi」と「MEN’S NON-NO」コラボによる、「男性のモヤモヤ座談会」をお届けしていきます。今回のテーマは「男性視点で考える妊活」。yoi編集部員の木村美紀とMEN'S NON-NO編集部員の山口朗が、3人の妊活経験者男性を迎えてトークします。 「妊活視点」の男性の体の知識(画像) 座談会の参加者はこちらの3名! Aさん 92年生まれ。東京都在住。仕事はIT関係。大学時代からつき合っていたパートナーと21年に入籍。23年に結婚式を挙げ、24年10月に第一子が誕生予定。妊活はスムーズだった。 Bさん 94年生まれ。福岡県在住。仕事は投資ファンド。大学時代からつき合っていたパートナーと21年に入籍。25年2月に第一子が誕生予定。不妊治療経験者。 Cさん 93年生まれ。東京都在住。商社に勤務。4年目から6年目までの2年間シカゴに赴任。社会人2年目で知り合ったパートナーと22年に結婚。23年の新婚旅行後から、妊活を始めたばかり。
男性不妊を経験したBさん。妊活前にチェックしておくべきことは?
木村: yoiでは取り上げることも多い、「妊活」というテーマでお話を伺っていきます! yoi読者の女性に話を聞いていると、「いつ妊娠・出産するか」というお悩みを抱えている方が多くいらっしゃいます。皆さんは、結婚したときから、子どもをつくることは考えていらっしゃいましたか? Aさん: つき合っている頃から子どもが欲しいという話はしていましたが、20代の頃は仕事を優先しながら生活していました。二人とも30歳を超えて仕事も少し落ち着いてきたので、そこでようやく結婚式を挙げ、子どもも欲しいねということで妊活を始めたら、タイミングよく授かりました。 Bさん: 私たちも将来的には子どもが欲しいと考えていたのですが、自然にできたらいいなという程度でした。結婚して1年ほど経ったときに妻が妊娠したのですが流産してしまって。その後、真剣に妊活に取り組み始めました。 山口: パートナーの方は大丈夫だったのですか? Bさん: はい。ただすごく落ち込んでいたので、明るくしようと「今回はダメだったけど次があるし」と言ったらすごく怒っていて…。そこで初めて、自分に気遣いが足りなかったことに気づきました。 Cさん: 僕も子どもは欲しいねと話はしていたのですが、子どもができたら二人だけの時間が取りづらくなるので、昨年末に二人でヨーロッパに新婚旅行へ行ってきました。その後、今年の4月頃から妊活をスタートさせました。 木村: 「妊活は夫婦二人で取り組むべきもの」という意識は、妊活を始めた当初からありましたか? Aさん: ありました。でも、妻がどう感じていたのかはわかりません。僕の場合はありがたいことに苦労することなく授かることができたのですが、なかなか授かれなかったら検査には行こうねとは話していました。 Bさん: 私は正直、あまりそういう認識は持っていませんでした。流産を経て、妊娠に対して真剣に向き合うようになってから、軽い気持ちで考えていたことに気づいて反省しました。 Cさん: 僕はまわりの先輩方から苦労話をたくさん聞いてきたので、妊活は夫婦二人でするものという認識がわりと前からありました。 木村: 現在、お子さんの誕生を待っているAさんとBさんは、具体的にどのように妊活されたのでしょうか? Aさん: 子どもを作ろうという話になり避妊をしなくなったらすぐにできたので、本当にラッキーでした。期間でいうと1カ月もかかっていない感じです。 Bさん: 僕は流産してからタイミング法を試していたのですが、1年ほど継続してもできなくて。そこでお互いに病院に行って検査をしたら自分のほうに問題があるとわかったので、男性の不妊治療の病院に行き、手術を行いました。 山口: 男性の不妊治療のための病院があるのですね。具体的にどんな手術をしたのですか? Bさん: 精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)というのが原因で。精巣内の温度が上昇することで精子の機能が低下するようなので、精巣につながる静脈を縛って熱を持たないようにする手術をしました。 山口: 時間はどれくらいかかるのですか? Bさん: 全身麻酔をして3時間くらいです。この手術をしても効果が出ない可能性があるとは言われていたのですが、僕にできることはなんでもしようと思ったのでダメ元で挑戦しました。でも結果として効果が出たのでよかったです。 Aさん: 痛みはどうでしたか? Bさん: じーんとする鈍い痛みが1週間くらい続いたけれど、それ以降は趣味のサッカーも再開したし、普通の日常生活に戻れました。 Cさん: 手術後の検査もあるんですよね? Bさん: 精子の活動量を検査するために、手術後1カ月、3カ月と検査に行きました。その後、もし子どもができなければ半年後に来るように言われていたのですが、半年後に妻が妊娠したので行きませんでした。 山口: 実際に妊娠がわかったときの気持ちはどうでしたか? Bさん: それはもう、めちゃめちゃうれしかったですよ! チームプレーで優勝したような気持ちになりました(笑)。妻との絆も妊活を通してより深まった気がしています。 山口: そうですよね! 本当におめでとうございます。ちなみに、費用はどのくらいかかるのですか? Bさん: トータルで15万円くらいです。 Aさん: えっ! そうなんですね。不妊治療ってすごくお金がかかるイメージがあって、100万円以上するのかと思ってました! Bさん: 僕がやった手術は保険が適用されたので10万円くらいで済みました。検査は保険が利かないので5万円くらいです。 山口: Bさんのケースが稀なのではなく、実は不妊の約半分は、男性側に原因があるというのは知っておくといいですよね。 Aさん: 自分はスムーズでしたが、まわりには苦労している人もちらほらいます。妊活をするタイミングで検査をしておくのは賢明かもしれないですね。 木村: yoiでも、精子の状態を手軽にチェックできるキットを紹介しています。子どもを望んでいる方は、まずはこういったもので自分の体の状態を知っておくとよさそうですね。