子どもとスマホの距離感 5歳~17歳“47.9%”所有も…「スマートフォン依存」「視力の低下」など懸念 社会全体で権利の保護・リスク低減を
スマホの利便性とリスクが子どもの生活を変える
「Live News α」では、日本総合研究所 チーフスペシャリストの村上芽(めぐむ)さんに話を聞いた。 堤礼実キャスター: ーー子どもたちがスマホやSNSと、どう向き合うべきなのか。なかなか難しいところがありますよね? 日本総合研究所 チーフスペシャリスト・村上芽さん: デジタルテクノロジーの進化によって、子どもたちの日常生活も、昔とは様変わりしています。良い面もたくさんありますが、使い方によっては、子どもの権利が侵害されてしまう可能性があるということが分かってきました。 堤キャスター: ーー具体的には、どんなケースがあるのでしょうか? 日本総合研究所 チーフスペシャリスト・村上芽さん: スマホに費やす時間が多すぎるのは問題ですし、目の健康にもよくありません。さらには、SNSの中でいじめが起こっていても、周囲の目が届きにくかったり、“闇バイト”や性的搾取、薬物などの被害に遭う深刻な例が増えているという実態があります。
子どもを守るカギは大人の責任と社会全体の連携
堤キャスター: ーーそういったものから、子どもたちを守るために大人ができることは、何なのでしょうか? 日本総合研究所 チーフスペシャリスト・村上芽さん: 保護者や、子どもに近い先生などの存在が大きいのはもちろんですが、子どもを守るオンライン安全規制を導入する国や、地域が増えています。 さらに、大きなポイントとして企業による対応も問われています。SNSのプラットフォーム企業や、スマホを作っているメーカーだけではなく、インターネットを通じて子どもにも手の届く情報を出している企業はすべて、自社の経営にも関係のあることだととらえてほしいと思います。 堤キャスター: ーー子どもの権利を尊重しながら、健やかな成長を願いたいですよね。 日本総合研究所 チーフスペシャリスト・村上芽さん: 11月20日は「世界こどもの日」です。1924年に、子どもの権利が初めて国際的な宣言として発表されてから、2024年でちょうど100年になります。 子どもの権利には、4つの原則があります。「差別のないこと」、「子どもにとって最もよいこと」、「命を守られ成長できること」、「子どもが意味のある参加ができること」の4つです。 子どもは単に守られるべき存在ではなく、「権利のある1人の人間として見よう」、こうした考えをもとに、子どもたちの成長を促す必要があるように思います。 堤キャスター: 子どもであっても1人の人間ですが、まだ心や身体の成長過程であり、未熟であることも事実です。 そこに潜むリスクについても、日常的に教えていくことが大切なように思います。 (「Live News α」11月20日放送分より)
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