心が軽くなる「親・兄弟姉妹との距離感」のヒント。OURHOME Emiさんの実体験からアドバイス
遠慮がなかったり、うまく話せなかったり……近いからこそ難しい! 時にしんどい「親・兄弟姉妹との距離感」
長い間、一緒に暮らしてきた実の家族だからこそ、ちょうどいい距離感って難しいもの。いっそもう連絡をとらなくても!とすっぱり割り切れないのも、また家族ゆえ。このモヤモヤを、まずはみんなでシェア。そして、いい方向に向かうための手がかりを探ります。
経験者の言葉だからこそ、納得感あり! ちょっと心が軽くなる「親・兄弟姉妹との距離感」のヒント
心の底には愛情があるからなおのこと、実の家族は難しい! 家族に深くかかわってきたEmiさんに、実体験からのアドバイスをいただきました。
INTERVIEW
「実の親・兄弟姉妹でも、“レーン”を踏み越えないように」──OURHOME Emiさん ●OURHOME Emiさん/整理収納アドバイザー 「家族の“ちょうどいい”暮らし」をコンセプトに、オリジナルグッズやウェアを扱う「OURHOME」を主宰。実家の片付けの体験を綴った著書『親に寄り添う、実家のちょうどいい片づけ』(白夜書房)も話題となる。 ──家族と自分が心地よく暮らせる空間をサポートする、OURHOME主宰のEmiさん。現在、夫と中学生の双子のお子さんとの4人暮らしです。 「私の家は、両親と2歳下の弟との4人家族でした。両親とも自営業で忙しく、父はしっかりした、時に厳しい人。ここぞという大きな決断をするときなどは必ず父に報告しますし、その際に『お父さん、どう思うかな?』とちょっと緊張するところはありますね。普段はまったく、構えたりはしないんですけれど」 ──基本はとても仲のいい一家。ただ、ちょっとピリッとした空気が流れたタイミングがありました。それは、27歳でEmiさんが双子を出産したときのこと。 「産後、里帰りをしたのですが、そのときの私は、全面的に育児をサポートしてもらえるものだと信じ込んでいたんですね。私は両親の子どもであるわけだし、生まれてくるのは孫、しかも双子で大変でしたから。ところが実際に里帰りしてみたら、両親とも月曜から土曜まで仕事があって、私がそのときに期待していたようなサポートは受けられなかったんです。親には親の生活があるわけだから、今考えれば当然のことなんですけど、当時はそのことが理解できなかった。両親からしたら、里帰りといっても『ちょっと手伝ってあげよう』くらいの感覚で受け入れたんだと思います」 ──いつもなら冷静に理解できるところが、産後のナーバスな時期だったことで、Emiさんはつい感情的になってしまったそう。珍しく、このときは大げんか。もっと長く里帰りをする予定だったのですが、1カ月後には夫のいる自宅に戻ることを決意します。 「でもこれが、結果的にはすごくよかったと思っています。何より、私と夫と子どもたちという、自分たちの家族でやっていくという覚悟が芽生えたし、時間をうまく配分して、暮らしをコントロールすることもできるようになりましたし。さらには、自分自身の子どもに対するスタンスをつかむきっかけにもなりました。今となっては、ちょうどいい距離感でいてくれた両親に感謝しています」
干渉しているのは、実はお互いさまかも
…続きはLEEwebで Staff Credit 撮影/柳 香穂 イラストレーション/Aikoberry 取材・原文/福山雅美 本誌編集部 こちらは2025年LEE1・2月合併号(12/6発売)「時にしんどい 親きょうだいとの距離感」に掲載の記事です。