どうなる波乱の箱根駅伝?!往路サプライズVの創価大が逃げ切れるのか…大逆転の可能性があるのはどこか?
選手層でいうと駒大と帝京大が有利だ。 駒大・大八木弘明監督は、「明日も若いチームで行きますので、思い切っていってほしい。6区、7区あたりで前を詰めていってくれればなと思います」と話しており、1年生を積極的に起用する考えだ。一方で8区には箱根5区を2度経験している伊東颯汰(4年)、10区には前回9区を経験している主将・神戸駿介(4年)を登録。また補欠には前回10区区間7位の石川拓慎(3年)が控えている。1年生の起用が濃厚な6区と7区で30秒ずつくらい詰めることができると、潮目が変わるかもしれない。エントリー選手上位10人の10000m平均タイムトップ(28分26秒80)のスピードを見せつけたい。 帝京大は前回も復路で3位に入っているチーム。前回8区区間3位の鳥飼悠生(4年)が8区、10000m28分台の橋本尚斗(3年)が9区、ハーフ1時間2分台の増田空(4年)が10区に登録されている。こちらも6、7区で創価大に接近できると面白い。中野孝行監督は、「3位が見える4位ですし、トップと2分31秒差ということは未来が明るい。そこに向けてチャレンジしていきたい」と悲願のトップ3だけでなく、初優勝を狙っていくことを示唆している。 過去3大会を振り返ると、前回(20年)は青学大が往路で2位の國學院大に1分33秒差をつけると、復路は力でねじ伏せて完勝した。しかし、95回大会(19年)は復路で1分14秒差を猛追した東海大が8区で東洋大を逆転。94回大会(18年)も36秒差を追いかけた青学大が6区で東洋大をかわして逆転Vを飾っている。 往路の上位4校は6区と7区の戦力が不透明。いずれにしても大逆転を実現するには、7区終了時までに1分30秒差以内に接近しておかないと難しい。創価大からすれば、7区終了時でこれ以上のリードを守っていれば初優勝が見えてくる。復路は出だしの2区間に注視していただきたい。 (文責・酒井政人/スポーツライター)