子供と行きたいおすすめ美術館【関東編】 子連れ、親子でもっとアートを楽しもう!
千葉市美術館:丁寧な、企画展の子供向け鑑賞用ツール
2020年7月にリニューアルオープンした千葉市美術館。おすすめしたい点は、企画展の子供向け鑑賞用ツールが用意されていること。楽しみながら鑑賞できる工夫が込められたツールが企画展の度に用意されている。著者が子供と一緒に千葉市美術館で鑑賞した時も、問いかけながら一緒に絵を見ることで、子供だけではなく大人も、普段と異なる目線で絵を観る時間になった。 また、4階の「つくりかけラボ」は「五感で楽しむ」「素材にふれる」「コミュニケーションがはじまる」をテーマに、様々なアーティストが滞在制作し、訪れた人々と関わりながらインスタレーションを制作する場所。空間が常に変化し続けるクリエイティブな「つくりかけ」の場所で、のびのびと子供から大人まで表現に参加することができる。 そのほか、子供がいちばん最初にアートに触れる=絵本をはじめ、美術にまつわる本や児童書を中心に4500冊を揃えた「びじゅつライブラリー」や、絵具あそびや陶芸、ダンスに演劇など、様々なワークショップが開催される「みんなでつくるスタジオ」など、一緒に楽しめる場もたくさん! 最後にお伝えしたいのが、1歳半~就学前の子供は託児サービスを無料で利用できる「ちばしび託児サービスデー」が企画展ごとに1~2回開催されていること。ほかの美術館でも託児サービスは増えてきたが、無料で開催している美術館はなかなか珍しく、素晴らしい取り組みだ。 授乳室あり、おむつ交換台あり(多目的トイレ)、ベビーカーレンタルあり
埼玉県立近代美術館:屋外彫刻を洗ってみるのはいかが
埼玉県立近代美術館では「MOMASのとびら」として、「わくわく鑑賞ツアー」、未就学児向け「み~っけ」、小中学生向けに作品を鑑賞し制作する「みる+つくる」、対話しながら鑑賞する「親子クルーズ」、「工房」など、様々な年齢が参加できるプログラムが開催されている。 著者がグッときたのは、親子で屋外彫刻を洗浄する「彫刻あらいぐま」。2002年に彫刻が壊され、ボランティアによる彫刻を守る活動が始まったことをきっかけに、2006年に開始した人気プログラム。洗う彫刻は毎回異なり、素材によって時には高圧洗浄のできる機械で汚れを落としたり、環境に優しい洗剤を使ってスポンジで洗うことも。面白いのは、洗う前と洗った後に鑑賞活動を行い、彫刻をじっくり見ること。洗うことで、その後も彫刻のことを気にかけてくれる人が多いのだという。 埼玉県立近代美術館では、近代以降の優れたデザインの椅子を収集し、常時数種類を館内に展示している。展示される椅子は定期的に変わり、鑑賞するだけではなく自由に座ることができる。コミックスの表紙や作中に近代の名作椅子が登場する人気漫画『SPY×FAMILY』に登場した椅子に座ることも! HPで「今日座れる椅子」をチェックして出かけると楽しい。 これから夏休みに向けて「MOMASステーション」(7月13日~8月27日)が美術館入口に設置される。美術館を鑑賞する宿題などをお手伝いしてくれるボランティアさんが常駐し、無料のワークシートも配布される。「MOMASのとびら」夏休み拡大版の特別プログラム「サマーアドベンチャー」も開催。夏休みのおでかけにぴったりだ。 授乳室あり(バックヤード側のため、スタッフに声をかけてください)、おむつ替えスペースあり、ベビーカーレンタルあり