渋谷区の“3畳半”激セマ物件に住む男性「冷蔵庫もレンジも置けないけど…」そこまでして東京に住む理由
不動産価格の上昇が止まらない。もはや“東京住まい”が贅沢なライフスタイルとなった今、溢れるように人が流出している。東京砂漠の悲しき実態とは!? ⇒【写真】玄関から階段を下りる半地下仕様で、延べ床面積は8.2㎡
東京・渋谷区の極狭物件
「東京は出会いやネタの宝庫。部屋の狭さに不満がないと言ったら嘘になるけど、この経験はいつか糧になる」 そう話すのは、ラッパーのTKda黒ぶち氏だ。東京・渋谷区で居住空間が3畳半という極狭物件に住んでいる。 「玄関の概念がない長屋で刑務所みたいな小窓がひとつ。収納もないのでラックで高さをつくって空きスペースを活用しています。キッチン兼洗面台は狭すぎるのでキッチンを犠牲に。冷蔵庫もレンジも置けないから近所の弁当屋を外付けキッチンだと思って生活しています」
なぜ東京暮らしを選んだのか?
ヒップホップには地元を大切にする文化があり、TKda黒ぶち氏は埼玉・春日部市を代表するラッパーだ。なぜ東京暮らしを選んだのか? 「コロナで死にかけた経験から、刺激的な場所でやりたいことをやろう、東京で成功して地元に錦を飾ろうと思ったから。俺はラッパーだから狭い部屋はネタにできるし、反骨精神にもつながる。正直、もっといい物件があったとは思っていますが(笑)。ライブやアルバムを成功させて、ここから早く抜け出してやります」 天井には、アルバム制作時に借りたお金の借用書が張り付けられている。TKda黒ぶち氏にとって東京暮らしは芸の肥やしなのだ。
格安の1100万円で都内の一軒家に住む男性
立地等の問題から家を解体して新たな家を建てられない土地を指す、「再建築不可物件」。これをリフォームして1100万円という格安で都内の一軒家に住んでいる人がいる。フリーランスでコンサルタント業をしている、川部淳史さん(仮名・42歳)だ。 「昨年1月から、東京・葛飾区の14坪、2階建ての一軒家に住んでいます。土地建物代700万円、リフォーム代400万円です。リフォームにこだわり、キッチンの隣にシャワールームがあったのを変えたり、洗濯機置き場がなかったので押し入れを改造したりと、住みやすくなるようアレンジしています」