なんと、次は「91年後」…2025と45の、じつに意外な関係…次回までに「素数の年は何回ある」でしょうか
素数はどこにいる?
2025を奇数の和、平方数の和、立方数の和で表して、その背景にある数学を紹介しました。最後に2つの平方数のあいだの素数や、立方数のあいだの素数について眺めてみます。 まず、自然数n(≧2)と2nのあいだの素数を眺めてみましょう。 2<3<4 3<5<6 4<5<7<8 5<7<10 のように、n(≧2)と2nのあいだに素数があります。この事実は、19世紀にベルトランが予想し、チェビシェフが証明を与えました。
素数の年
次に、2つの平方数n²と(n+1)²のあいだを眺めてみます。 1²<2<3<2² 2²<5<7<3² 3²<11<13<4² 4²<17<19<23<5² のように、平方数のあいだに素数があるようです。 連続する2つの平方数のあいだには素数が存在することが予想されており、「ルジャンドルの予想」とよばれています。 しかし一方、十分大きな連続する立方数のあいだには素数が存在します。1937年に、イングハムによって示されています。 今年2025年と次の平方数の年2116年の2つ平方数の年のあいだには、13回の素数の年があります。素数大好き人間の筆者たちにとって、あと何回の素数の年を経験できるのだろうかと思いを馳せる2025年の始まりでした。 今年が良き年でありますように。 この記事の執筆者・西来路さんと清水さんによる最新刊はこちら! ガウスの黄金定理 平方剰余の相互法則で語る数論の世界 オイラーが発見し、ルジャンドルが証明に挑み、ガウスが証明した「平方剰余の相互法則」は、何がどうすごいのか? 予備知識ゼロから理解できる! 西来路さんと清水さんの好評既刊「素数シリーズ」
西来路 文朗,清水 健一