なんと、次は「91年後」…2025と45の、じつに意外な関係…次回までに「素数の年は何回ある」でしょうか
「フェルマーの平方和定理」とはなにか
平方数を2つ足すと、 1²+1², 1²+2², 1²+3², 1²+4², 1²+5², … 2²+2², 2²+3², 2²+4², 2²+5², … 3²+3², 3²+4², 3²+5², … 4²+4², 4²+5², … 5²+5², … となります。この計算を続けていくと、2つの平方数の和がすべて出てきます。これらの和を小さい順に挙げると、 2, 5, 8, 10, 13, 17, 18, 20, 25, 26, 29, 32, 34, 37, 40, … となります。 ここで素数になっているのは、 2, 5, 13, 17, 29, 37, … です。2と、4で割って1余る素数がすべて現れます。 この法則は「フェルマーの平方和定理」とよばれていて、数論では非常に重要な法則です。
フェルマーが考えたこと
フェルマーは17世紀の数学者で、数論の分野で大きな貢献をしました。 平方数の和の中で平方数になっているのは25=5²で、 3²+4²=5² が成り立っています。他にも 5²+12²=13² など、このような平方数の組は無数にあります。 このことからフェルマーは、「2つの立方数の和で書ける立方数があるか」という問題を考えました。
2乗と3乗のあいだ
しかし、「2つの立方数の和で書ける立方数」の例は、いくら探しても見つかりません。 じつは、どのような2つの立方数の和も立方数にはなりません。2乗と3乗のあいだには、越えがたい深遠な淵が横たわっているのです。 フェルマーは、一般に n≧3のとき、xⁿ+yⁿ=zⁿ を満たす自然数x, y, zは存在しないだろうという予想を立てました。 これが有名な「フェルマーの最終定理」で、予想から350年ほどが経った1995年に解決されました。
いくつの平方数があれば、すべての自然数が表せる?
2つの平方数の和では表せない数がありました。そうなると、「いくつの平方数があれば、すべての自然数が表されるか」という問いが思い浮かびます。このことに関して、次のすばらしい定理があります。 すべての自然数は4個以下の平方数の和で表すことができる。 この定理は「ラグランジュの四平方和定理」とよばれています。ラグランジュは19世紀の数学者で、フランス皇帝ナポレオンが高く評価したと言われています。ラグランジュの名前がついている公式は他にもたくさん残っています。