大富豪や成功者がスマホではなく「紙に書くこと」を大事する納得のワケ
成功するために大切なのは、日々の試行錯誤とその結果をきちんと記録に残すことだ。大富豪や成功者ほど、思いついたことを「手で紙に書いている」のだという。コピーライターとして数々の賞を受賞した堤藤成氏が、なぜ紙に書くと夢が叶いやすいのかを語る。本稿は、堤 藤成『ハッとする言葉の紡ぎ方 コピーライターが教える31の理論』(祥伝社)の一部を抜粋・編集したものです。 【この記事の画像を見る】 ● 成功する確率が1割あるなら 失敗した数を数えればいい 母は、保険の営業として今でも毎日地元の福岡で元気に働いています。 母はいつも人と会うのが楽しいと言います。実際に営業として人と出会うとき、10人のお客さんがいたら、自分を応援してくれる人が3人、自分とあまり合わない人も3人、そしてその中間の4人が存在するそうです。「3・4・3」なので、営業の世界では「さしみの法則」といわれています。 営業としては、目の前の3人のお客さんにファンになってもらうこと、そして中間の4人にも行動を通じて誠意を示して信頼してもらうことが大切だと教えてくれました。一見当たり前に思えますが、3人が顧客になるだけでなく、意識的に誠実に行動することで7人がファンになる可能性があるのです。つまり、ちょっとした心がけで2倍以上も結果が違ってくるということです。 ちなみに母は以前勤めていた保険会社が外資系に吸収合併されたときがとても苦しかったそうです。現場も混乱しているなかで、多くのお客さんに頭を下げて説明してまわったそうです。そのとき逆に非常に多くのお客さんに、温かい応援の声をいただいたそうです。
その経験によって、お客様のために保険のプロとしてしっかりと価値を届けようという覚悟がより決まったということでした。もしかしたら一番しんどい瞬間は、一番のブレイクスルーのきっかけにもなるのかもしれません。 アラン・ピーズとバーバラ・ピーズの著書『自動的に夢がかなっていくブレイン・プログラミング』(市中芳江訳、サンマーク出版)には、「数のゲームを楽しむ」という考え方が提唱されています。 例えば10回電話をかけて1回アポが取れるとすれば、そのアポ数を追いかけるのではなくて、電話に断られた数を数えてもいい。そう捉えれば、断られた数が増えていけばそれだけアポが取れる数もいずれ上がっていくのです。 ● 入社時の初心を思い出して 「打席」に立てる幸せを味わおう 最初から成功だけを収めようとすると、挑戦できなくなってしまいます。だからあくまでも実験結果を「計測する」ためにトライしているのだと、考えを変えてみる必要があります。ネーミングはAがいいか、Bがいいか。値段はどれくらいが妥当か。まさにすべては「仮説」であり「試み」なのです。