都市近郊の自然探索ハイキング。朝夷奈切通から鷹取山へ
浦賀道の切通し
再び登り返して山頂広場付近の石切場に戻り、分岐から田浦方面に向かう。途中大きなスダジイの木を過ぎ、途中にある分岐を左へ。樹間から鷹取山方面が眺められるスポットを過ぎ、ゆるやかに進んでいく。 尾根上の細い舗装路を進んでいくと、岩場の切通しが突如として現われた。東西方向に延びる尾根道に対して、南北に掘られた切通しだ。 ここは江戸時代に歩かれていた浦賀道(うらがみち)の難所、「がらめきの切通し」と呼ばれるらしい。今では尾根の下を国道16号の浦郷隧道(うらごうずいどう)が貫いているが、かつて人々は尾根を越えていたのである。幕末期、龍馬もここを通ったのだろうか・・・。
切通しを過ぎても、なお尾根上に舗装路が続き、しばらくして住宅地脇の車道に降り立つ。ちょうど2つのトンネルが直角に面した、なかなか珍しい場所である。 ここからは、海方面の眺めを見下ろしながら台地上の住宅地を抜け、観音寺から細い階段を下って商店街へ。この時にはもう汗だく。たまたま見つけた銭湯で汗を流し、追浜駅へ。
写真・文=山と溪谷オンライン