【コラム】角田裕毅にとって正念場の5年目…ホンダとのつながり関係なしに未来を勝ち取るため、2025年に成すべきこと|F1
HRCが契約解除ペレスに感謝&労いの言葉…その画像にF1ファンがざわつく
2024年12月18日にペレスのレッドブル離脱が正式発表された。この直後、HRC公式がSNSを通じて4シーズンともに戦ったペレスに対して、感謝のメッセージを綴っている。 「ぺレス選手は2021年以来、Red BullとHondaとともに、数々の勝利とタイトル獲得へ多大な貢献をしてくれました。感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとう、チェコ」 この投稿にペレス本人も反応し「Arigato!(日本とメキシコの国旗)it was a dream come true to drive for Honda.」と返答している。 だがこのSNS投稿を見た多くのファンは、添付されていた画像に違和感を抱いたことだろう。 RBシリーズのマシン後ろには、左からペレス、フェルスタッペン、HRC渡辺康治社長が写っている。写真はマシンの途中から分断されペレスの左側には誰かがいたはずだが、トリミングでその部分は削られている。 そこにいたはずの人物こそレッドブルのホーナー代表だった。あくまでペレスに労いを示す投稿であり、HRCが写真をトリミングしたことに他意があったかどうかは不明だ。 HRCはレッドブルの人事権がない状況ながら、角田裕毅にチャンスを与えるようパートナーとしてプッシュしていた。2024年のアブダビGP終了後に角田がピレリのタイヤテストでレッドブルRB20を駆ったことについても、ホンダのリクエストに応じての判断だったことが明らかになっている。 ではレッドブルが角田を有力候補として見ていたかというとバレット氏が記したように、最初から旗色は悪かったのが実情のようだ。実際にテストの時点ですでにローソンの選出は既定路線であり、それどころかそれよりも前から人事は確定したという報道も。
ホーナー代表からすれば、今後フォードとタッグを組むことになり、自社製PU開発に向けてもはや後に引けない状況となった。その間にF1活動復活に向けて本腰を入れ、第5期をアストンマーティンとのタッグで再開させるホンダに対して、望ましくない感情を抱いていたとしても不思議ではないだろう。 HRCがペレスに労いの言葉とともに写真をアップした時点で"角田がホーナーに選ばれなかった”ことは把握していたはず。つまり”ホンダとホーナー氏の間には水面下で不和があるのではないか”、”角田の進路についても少なからず影響があったのでは”と推察するF1ファンも多くいる。 角田はF1デビューの決まった2020年12月16日時点で、F1活動終了発表から2カ月が経過したホンダの方針とは異なるムーブだった。だがそれからレッドブルの成功、新レギュレーションに向けた各メーカーの立ち回り含め、F1界の状況は大きく変わった。 2026年の動向がまだ定まっていない角田は、潮流のあおりを食った感が否めない。