冷え対策に温性食材の「鮭」を使った粕汁を。食欲がない時にもおすすめの一品です〔久保奈穂実さんのおいしい漢方レシピ〕
【連載】久保奈穂実の「おいしい漢方レシピ」
古くから癒しや回復の薬としても親しまれてきた、スープやドリンク。薬膳的効能から選んだ食材で作る一杯で、毎日の生活に養生の知恵を取り入れてみませんか。国際中医薬膳管理師・漢方アドバイザーの久保奈穂実さんが、忙しくても、疲れていても、身近な食材でササっとできる、簡単でおいしくてヘルシーな漢方レシピをお届けします。
〔12月の漢方レシピ〕 素早く体を温める「鮭の粕汁」
二十四節気の「大雪(たいせつ)」も過ぎ、冷え込みが日に日に厳しくなってくる頃です。冷えに一層気をつけて、食事で体を内側から温めることを心がけましょう。
鮭とかぶと長ねぎのポカポカ粕汁
鮭は、気血を補って全身に巡らせる効果や、お腹を温める効能がある温性食材。体を温める力がとても強いので、体が冷える時、風邪をひきそうな時、顔色が悪い時などに特におすすめです。 また、体が冷えていると疲れが慢性化しがちですが、そんなときにも鮭はぴったり。気を補いながら温め、体を芯から元気にして疲れを取り除いてくれます。消化がよく、胃腸に負担がかからないので、食欲がないときにも安心して食べられます。抗酸化作用の高いアスタキサンチンが豊富なので、美肌効果も期待できますよ。
久保奈穂実(くぼ・なおみ)
国際中医薬膳管理師。漢方アドバイザー。ハードな生活で身体のバランスを崩した際に漢方薬に助けられた自身の経験から興味を持ち、中医学と薬膳を学ぶ。現在、成城漢方たまりで年間約2000人の漢方相談・薬膳講師を行っている。著書に『1日ひとつ、疲れが消える おいしい漢方365』『おいしい漢方365 いたわりスープとごほうびドリンク』(ともに世界文化社刊)。SNSで発信するやさしい養生知識や、簡単薬膳レシピも大好評。X:@naominkubo /Instagram:@naomin_yakuzen
※この記事は、久保奈穂実『おいしい漢方365 いたわりスープとごほうびドリンク』を再構成しています。