冷えを感じるときに! 体を温める食べ物・飲み物を栄養士が指南
「筋肉量の減少」タイプ
足先から脚全体が冷える、朝に足がつりやすいなら「筋肉量の減少」タイプかも。 以下が3つ以上当てはまれば、下部で説明する対策を試してみて。 □駅では階段を使わず、エレベーターやエスカレーターを使うことが多い □定期的な運動はしていない □仕事はデスクワーク中心 □車で移動することが多い □朝食を食べないことが多い □運動習慣がないのに、体重が減ったり、増えたりする □食事はパンや麺(パスタやラーメン、うどん、そば等)を食べることが多い 【原因の解説】 熱をつくる筋肉の量が減ることから冷えを感じやすくなる。運動不足は筋肉量が減るだけでなく、筋肉が動かないため、血行不良にもなりやすい。 【おすすめの食材・飲み物】 ・鶏肉…たんぱく質とたんぱく質の代謝を促すビタミンB6が豊富 ・納豆や豆乳などの大豆製品…たんぱく質も多いが、エストロゲンに似た働きをするイソフラボン(ポリフェノール)もとることができる。 ・赤身の魚(カツオ、マグロ、サバ、イワシなど)…たんぱく質とたんぱく質の代謝を促すビタミンB6が豊富。鉄も豊富。 【実践的な対策】 ・1日3回食べる。特に朝食にもたんぱく質が豊富な「主菜(肉、魚、卵、大豆製品)」や「乳製品」を不足しないように食べる。 ・日常生活の活動量を増やしたり(階段を使ったり、徒歩で買い物に行くなど)、ヨガやウォーキングなどの運動をする。 ・主食・主菜・副菜を揃えたバランス食を心がける。たんぱく質だけでなく、たんぱく質の利用に欠かすことのできない炭水化物やビタミン・ミネラルも摂る。
「栄養不足」タイプ
平熱が36℃未満なら「栄養不足」タイプかも。 以下が3つ以上当てはまれば、下部で説明する対策を試してみて。 □朝食を食べない □肉や魚などの動物性食品をあまり食べない □食事の量が少ない(お弁当や外食では残したり、すぐにお腹がいっぱいになる) □ほぼ毎日、甘い物を食べたり飲んだりする □野菜はサラダを食べることが多い □軽く体を動かしても、なかなか体が温まらない □生姜など体が温まる食べ物や飲み物をとっても、体が温まった気がしない 【原因の解説】 食事をとると体内に吸収された栄養素が分解され、その一部が体熱になる。つまり体が温まる。熱(エネルギー)の素は、ご飯や芋などに豊富な炭水化物。また、炭水化物からエネルギーを生み出すために必要な鉄やビタミンB1・B2などのビタミン、ミネラル。これらの栄養素が不足していれば、体が温まると言われていることをしても、冷えを緩和することはできない。また、たんぱく質は、消化するときに熱が生まれやすいため、たんぱく質が豊富なものを食べることも大切。 【おすすめの食材・飲み物】 牛ヒレ肉・豚ヒレ肉…血液の材料になるたんぱく質・鉄・ビタミンB群が豊富 じゃがいも…糖質と糖質の代謝を促すビタミンB1が豊富 レバー…たんぱく質、鉄、ビタミンB1・B2が非常に多い。頻繁に食べる必要もないが、月に1回位は食べたい。 ツナ缶…カツオやマグロで作られているため、比較的鉄が多い。たんぱく質やビタミンB群も摂りやすい。こまめにとり入れやすいのが良いところ。 【実践的な対策】 ・朝食を食べることで体温が上がる。朝食を食べる習慣がない方は、まずは、豆乳を飲む、ヨーグルトを食べる、スープを飲むなど、液体のものからとり入れて、徐々に品数を増やしていくと、無理なく朝食を食べる習慣ができる。 ・主食のご飯は炭水化物が豊富なため、しっかり食べるようにする。目安はおにぎり2個くらい。主食が少ないとエネルギー不足になりやすいため、貧血のリスクにもなる。 ・スイーツ好きの方は、スイーツを食べることで食事量が減りやすいため、食事に影響が出ない程度に留める。(スイーツは含まれている栄養素が糖質と脂質が多く、栄養が不足しやすい。食事は、糖質や脂質の他に、たんぱく質、ビタミン、ミネラルも含まれており、代謝が上がりやすくなり、体が温まりやすくなる)。