ほら!だから言ったじゃん!…世帯年収1,100万円・共働きの30代仲良し夫婦「待望の第一子」妊娠で“親に甘えて”マイホームを購入→わずか2年で「離婚の危機」に陥ったワケ【CFPが解説】
結婚や出産など、ライフステージが上がるにつれて「マイホーム」を検討する人は多いでしょう。住宅販売業者に勧められて“借りられる額の範囲内”で住宅ローンを組んだとある夫婦でしたが、購入してから2年後、念願のマイホームが原因でまさかの「大喧嘩」となってしまったのでした。牧野FP事務所の牧野寿和CFPが、具体的な事例をもとに住宅購入時の注意点を解説します。 【早見表】年金に頼らず「夫婦で100歳まで生きる」ための貯蓄額
待望の第一子、理想のマイホーム…「幸せの絶頂」にいたA夫婦
夫「ほら! だから言ったじゃん! やっぱり賃貸のほうがよかったんだよ」 妻「なによ! あなただってノリノリだったくせに!」 この夫婦は、いったいなぜこんなに揉めているのでしょう。話は、2年前に遡ります。 夫のAさんは34歳で、年収は700万円。同い年の妻Bさんは年収400万円で、それぞれ都内の別々の会社に勤める、共働きの夫婦です。妊活を始めて3年目、Bさんはようやく待望の第一子を妊娠しました。 2人は子どもができたことから、マイホームについて話し合うように。当時住んでいたのは、家賃16万円の賃貸マンションでした。 Bさんは「せっかくなら持ち家にしましょうよ。どうせ家賃を払うのなら、この子に残せる財産として家を買ったほうがよくない?」と、賃貸マンションより、住宅を購入するメリットを強調します。 一方のAさんは「マイホームを買っても、結局毎年固定資産税がかかるし、長いあいだ住宅ローンを返さなくちゃならない。修繕費もばかにならないし、賃貸のほうがいいんじゃないか?」と、住宅購入のデメリットを懸念している様子です。 話し合いの結果、Bさんの熱気に圧され、2人はマイホームを購入することになりました。また、決め手となったのは、Bさんの次の言葉です。 「前にね、ウチのパパとママに家の話をしたら、『頭金は俺たちに任せろ』って言ってくれたの。一生住むんだし、せっかくならお金で我慢しないで、住みたいところに住みなさいって」 「えっ、そうなの? そうか、お義父さんたちが頭金を出してくれるなら……」 こうして、Aさんは購入を決心。それからというもの、2人はマイホーム探しに奮闘しました。 Bさんが産休に入ってからは特に熱が入り、1年かかってようやく「庭付き戸建ての理想のマイホーム」を見つけたA夫婦。同じ時期に「待望の第一子」も誕生し、最高に幸せな日々が始まるはずでした。
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