100歳を超えても骨密度は上げられる! 高齢者が食べるべき「最強の骨太料理」とは
骨活のモチベーション
二つの骨太体操に、三つの栄養素。その重要性は十分にお分かりいただけたのではないかと思いますが、何事においても継続することが大切です。効果が表れるまでには、少なくとも対策を開始してから3カ月程度はかかるでしょう。 しかし骨は、トレーニングするとその成果が見た目にも表れる筋肉と違い、いくら鍛えたところで強くなっていることが自覚できません。つまり、骨活を継続するモチベーションを得にくいともいえるわけです。 モチベーション維持のためにも、ぜひ、骨密度検査を定期的に受けてほしいと思います。年を取って何も対策をしなければ必ず低下していく骨密度が少しでも上がっていれば、それは確実に骨活の成果の表れであり、きっと継続のモチベーションになると思います。 そして何よりも、骨密度検査がもっと一般化していくことこそが、「たかが骨折」という日本人の認識を変え、私たちに「幸せな高齢期」をもたらしてくれるはずです。 中村幸男(なかむらゆきお) 愛知医科大学特任教授。医学博士。自治医科大学卒業。日本整形外科学会専門医、日本骨粗鬆症学会認定医・評議員。ハーバード大学医学部講師、東京大学医科学研究所プロジェクトリーダー、信州大学医学部特任教授などを経て現職に。専門は骨粗鬆症、関節リウマチ、膝関節・股関節外科。『70歳からは「転んでも折れない骨」をつくりなさい』などの著書がある。 「週刊新潮」2024年12月5日号 掲載
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