悪夢逆転負け…阪神”守護神”藤川球児は配置転換すべきか?
阪神が11日、甲子園球場で行われた横浜DeNA戦に痛恨の逆転負けを喫して連勝は4でストップした。2回のジャスティン・ボーア(32)の先制2ランでゲームの主導権を握ったが、9回に守護神の藤川球児(39)が守備のミスにも足を引っ張られて同点にされるとネフタリ・ソト(31)に勝ち越し2ランを許して逆転負け。5試合で早くも2敗目を喫し防御率が15.75にまで下がった藤川の不調は深刻で阪神はブルペン陣の配置転換を再考しなければならなくなった。
内野手の植田がセンターでまさかの失策
まさかの悪夢だった。 2-1で迎えた9回。日米通算250セーブの金字塔に残り「5」と迫った藤川は一死から梶谷を歩かせ、続く桑原に、1-2の有利なカウントから簡単にフォークを見送られ、勝負にいったストレートもファウルにされて粘られた。8球目だった。146キロのストレートに食らいつかれ、打球は藤川の足元を抜けていった。 代走からセンターの守りに入っていた植田は、逆転の走者だけは返さないという深めのポジションにいた。迷うことなく二塁ベースを蹴った梶谷の姿が一瞬、目に入ったのか。チャージをかけた植田のグラブの下をボールがすり抜けていったのだ。雨で芝が濡れ、打球は、まるで蛇のようにうねりながら転がっていた。最大の注意が必要だったが、センターが本職ではない植田は痛恨のミスを犯した。後逸した打球を追う間に梶谷は同点のホームを駆け抜けた。 そして2年連続本塁打王のソトである。ここを踏ん張れば、まだ後攻めの阪神にチャンスはあった。だが、この日の藤川は最速が147キロで、スピンが利き空振りの取れるボールと取れないボールがハッキリとしていた。カウント1-0から146キロのストレートで空振りを取った。だが2-1のバッティングカウントから、少し外寄りに145キロのストレートを左中間の最前列に運ばれてしまう。 「真っすぐの甘い球を狙っていたので、それがきたので思い切り振りました」 狙い打たれたストレートだった。 藤川は、自信を喪失していた。 交代を告げられると下を向いてマウンドを降りた。