悪夢逆転負け…阪神”守護神”藤川球児は配置転換すべきか?
池田氏は、その上で緊急配置転換を提言する。 「開幕スタートに失敗した阪神は浮上のきっかけとなる5連勝を逃した。重たい敗戦だったと思う。120試合で連戦が続くタイトなスケジュールの中で、藤川の調子が上がってくるのを待つ余裕は、今の阪神にはないと考える。いい人から使っていくのがベンチワーク。すぐに配置転換をするしかないだろう。幸いスアレスという力のある投手がいる。スアレスを9回に起用すべきではないか」 今季から加入したスアレスは、ここまで原則的に8回を任され、7試合に登板して、失点したのは、この日の1失点と2日の中日戦の1失点だけで、防御率は2.70。160キロ近い球速を表示するストレートの球威は脅威だ。 確かにスアレスのストッパー起用が理想だろうが、そのスアレスも、この日、8回に負の部分を露呈した。制球が定まらず自滅しかけたのだ。二死二、三塁から最後は、代打の戸柱を三振に打ち取ったが、ボール球を振ってくれて助けられた。冷静にボールを見極められていれば、さらにピンチが広がる危険性があった。ストッパーの条件は満たす投手ではあるが、投球にムラがあり安心して配置転換ができないという事情もある。 だが、池田氏は、「きょうは、雨が降ったことによるマウンド状況の悪さも影響したと思う。スアレスには、まだ経験不足の面はあり、それがムラにつながっているのだろうが、腹を決めて藤川が復調してくるまで、ストッパーとして経験を積ませるしかないのでは」という意見を持つ。 チームの浮沈のカギを握っていた悩めるボーアに、やっと目処が立ってきたが、今度は、チームのストロングポイントである勝利方程式に問題が発生。一難去ってまた一難…指揮官の危機管理能力が問われている。