沖縄版カスタネット「三板」 見た目は? 演奏法は? ルーツは?
新しい楽器が次々と世に出る。ただ、伝統楽器が忘れられた訳ではない。MEGさんは三板について「民謡居酒屋などで見かけて、興味を持った観光客の方が探し求めることがあります」と話す。取材に訪れた3月8日には、地元客から三板の在庫問い合わせの電話が鳴っていた。 前出の當間さんは、沖縄県内の小学校の音楽の授業に、カスタネットの代わりとして三板を取り入れてもらおうと働きかけている。琉球大学の調査によると、2004年の時点で授業に三線を取り入れている小学校は約7割にのぼる一方で、三板の普及はまだこれからだ。 「三板は打楽器だから、どんな音楽にも合いますからね、音楽さえあれば」。使い古された表現かもしれないが、音を楽しむと書いて「音楽」。三板のそもそもの成り立ちに、音楽の神髄がある。